山田まな 活動日記

太陽光発電の推進体制が、名古屋市でもようやく整いました!

太陽光発電の推進体制が、名古屋市でもようやく整いました!

この半年間いろいろありました。ようやく、動き出せそうです。
まずは、この11月定例会で大きく動いた内容をお伝えをいたします。

11月28日減税日本ナゴヤ所属の松山とよかず議員の質問に対し、入倉副市長は、

「私がトップであり局長級の会議である『環境首都づくり推進会議』の中でご太陽光発電設備の庁内の普及に関しての専門ワーキンググループを作りまして、先頭に立って全市的な導入に努める」

とのご答弁をいただき、ようやく名古屋市でも太陽光発電の推進体制が整いました。

この答弁は、ギリギリ質問の前日の午後に引き出せたもので、まさか副市長が先頭に立って専門ワーキンググループを設置してくださるとは思いませんでした。

この『環境首都づくり推進会議』とは、山田副市長時代の環境首都モデル都市をめざしていた時代のものであり、それを再び活用し、再生可能エネルギーの普及に庁内を活性化させていくとのことです。

また、環境局の西川局長のご答弁にも、
①「環境局所管の24施設、約3万平方メートルについて導入を進める。」とあり、9月定例会の減税日本ナゴヤ所属金城裕議員の質問の回答に対する進捗状況を聞き出すことができました。

また、
②「太陽光発電設備の設置の可能性について、名古屋市には100㎡以上の屋根・屋上を持つ約400施設、33万平方メートルほどある」

との調査結果が判明し、名古屋市の屋根・屋上・未利用地の活用可能性がたくさん在ることがわかりました。

ここに辿りつくまで、非常にいろんなことがありました。
体験談もろもろを以下、長くなりますが綴ります。

①平成24年9月定例会の減税日本ナゴヤ所属・金城裕議員の個人質問
http://yamadamana.exblog.jp/19285227/
②平成24年11月定例会の減税日本ナゴヤ所属・松山とよかず議員の個人質問
http://yamadamana.exblog.jp/19285232/
を資料として掲載いたしますので、ご興味のある方はご覧くださいませ。

ヘ(゚∀゚*)ノ*:.。..。.:*ヽ(*゚∀゚)ノ*:.。.~太陽光への道のり~.。.:*ヘ(゚∀゚*)ノ*:.。..。.:*ヽ(*゚∀゚)ノ

今年5月に環境エネルギー対策特別委員会の委員長に私が就任させていただきましてから、非常にいろんなことがありました。


まず、環境局は当初、再生可能エネルギーの推進、特に国が法整備し平成24年7月1日から始まった「全量固定価格買取制度」を反映した施策には乗り気ではありませんでした。

「既存の計画(平成23年12月策定『低炭素都市なごや戦略実行計画』)や補助制度があるから、ちゃんとやっています。」
「エネルギー問題には、いろんなものがある。省エネや蓄エネや育エネ、または、もっと大きな名古屋市全体のエネルギー政策について、議論すればいいじゃないですか。再生可能エネルギーだけでいいんですか?」
等、何度も委員長と環境局の打ち合わせの席でご発言いただきました。

このような環境局の姿勢に関して、私は当初、環境エネルギー対策特別委員会の場で、議会側から行政に対し、「こんな施策をやったらどうだ?」「こんな他都市の事例があるが、なぜ名古屋市ではできないのか」といった提言を行っていこうと考えていました。そして、議論が熟してきたら、再生可能エネルギーの導入に関する条例を委員会発議で議会へ提出していくつもりでした。

が、しかし。

環境エネルギー対策特別委員会の場では、所属委員から、
①「常任委員会と特別委員会の棲み分けができていない」
(※そもそも6つ存在する常任委員会は、名古屋市の全施策を6分割で振り分けられているので、まったく常任委員会と重ならない特別委員会の設置など不可能です。また、特別委員会とは、意思決定の場ではなく、「調査・研究」に特化した場です。よって、私が考えていた議会側からの提言、並びに、条例制定の議論の場に特別委員会はふさわしいのだと理解しています)

②「既存の計画の焼き直しを資料として、当局に作らせるな。」
(※現状の名古屋市の再生可能エネルギーの施策一覧とその進捗状況の資料を、委員会資料として担当局から求めました。名古屋市の現状で、何が足りていないのか、何が課題であるか、網羅的に理解した上で、それを発展させるための議論を行いたかったからです)

等、環境エネルギー特別委員会の最中に、委員長の私に対して、様々なご意見をいただきました。

当局から全量固定価格制度を反映した計画や新規施策がいただけず、また、委員会所属委員からも委員会運営に対してご批判を頂く中で、さてどうしていこうかと、自民党・公明党の副委員長さん2名と市会事務局の方々と何度も会議を開きました。

「どう委員会運営していこうか」とのご相談に対し、副委員長さんからは、「担当事業局が新規施策を出せないのであれば、委員会を開くべきではないか。何か出せる状態になってから、そこから何回でも委員会を開催すればいいじゃないか」とのお言葉をいただき、内容や委員会の進め方は、「委員長一任」ということになりました。

(当時、私に対する委員長不信任案が提出されるとの噂を聞いていまして、「委員会を開催しなかった」ことを理由に委員長が解任されるのではないか、と心配しておりましたが、副委員長さんからは「まなちゃん、ノイローゼだなぁ!そんなことないから大丈夫!」と笑い飛ばしていただいたので、ほっとしました)

そこから、情報収集や他都市視察、電力会社・パネルメーカー・地元施工業者へのヒアリングを重ね、実際に太陽光に触れてみる等積み重ねながら、9月定例会の個人質問で、我が党から、以下の点を本会議場にて、環境局長に質問いたしました。
(※全文:http://yamadamana.exblog.jp/19285227/

「再生可能エネルギー導入に向けた名古屋市アクションプランの策定について」
【要旨】
①太陽光発電の普及促進策として、いわゆる「太陽光発電への屋根貸し制度」は名古屋市でもすぐに取り入れることができる施策ではないか。特に小中学校の屋上への設置は、地域の災害避難拠点での非常用電源になることから、早急に始めるべきではないか。耐震・耐荷重・光反射による光害の調査とおっしゃられるが、いつから調査を始めていつまでに終わらせるのか。

②環境局において、環境事業所の上に太陽光パネルを載せること、埋め立て処分場跡地にメガソーラーを設置することを検討しているとのことだが、検討期間はいつまでなのか。

③「低炭素都市なごや実行計画」は、10年間の長期にわたる実行計画であるが、短期的、すなわち今後3年程度を見据えた具体的なアクションプランを計画すべきであると考えるが、いかがか。」

【環境局長答弁】

①太陽光発電設置の課題は大きく2点、光害と耐震・耐荷重が問題であり検討に時間を要する。
②環境局所管分の埋め立て地・土地・屋根から今年度中には始めていきたい。

このように、環境局は、①光害、②耐震・耐荷重の問題をあげ、小中学校の屋根貸しに関しては、個別のヒアリングでは、「100%問題が起こらないと断言できる状態でなければ、できないのです」とはっきり言われてしまいました。

国の法的優遇措置が受けられる全量固定価格買取制度は、3年間の時限的措置であり、脱原発への国民感情が募る中、日照時間が全国7位という恵まれた環境にある名古屋市が率先して取り組むべきであるのに、と途方に暮れた時期もありました。

そんな中、名古屋の町中へ飛び出して、名古屋の中小企業のおじさまたちが創意工夫で太陽光パネルを色々変形させて楽しみながら商品化に向けている姿を見ていると、 ( 栄のまちづくりでは実際に太陽光発電と街づくり「Share is Love!」を謳って、おじさまたちが イキイキと精力的に動いています)なんとか、行政を動かせれたら!と思うようになりました。
そして、再エネ推進派の多くの皆さんから協力を得ながら、再び、今定例会で、本会議場にて、我が党より個人質問をいたしました。
(※全文:http://yamadamana.exblog.jp/19285232/

「全量固定価格買取制度を受けた太陽光発電の早期導入について」
【要旨】
①9月定例会の質問で、環境局が課題と挙げた点について

 光害については、メーカーにヒアリング調査したところ「防眩技術」という技術があり、これによってプラズマと反応性ガスによって表面にミクロン単位の微細な凹凸を作り、発電効率を高めるとともに、反射光を散乱させることにより一か所への反射を抑制することができるとのことだった。すでに、反射光を嫌う東名阪自動車道、東京国際空港や中部国際空港での導入実績もあり、市場に出回っている技術といえる。

 また、耐震・耐荷重については、神奈川県の施設選考基準を例にとれば、基本的に「昭和56年以降の新耐震基準に基づいて建設されたものを対象施設とし、昭和56年以前であっても近年耐震補強がなされたものであれば対象施設していく」、という明確な基準を設け対応を進めている。また、建物を設計・建築した業者に耐震・耐荷重の再計算させることも可能かと思われる。

 したがって、環境局が課題と考えるものは、他都市や民間レベルではクリアされているものといえる。

②名古屋市では太陽光パネルが設置可能な屋根が約400施設、33万㎡存在するとの事実が明らかになった。また、独自調査した結果、名古屋市では、先行取得され、当面事業化の見込みがなく、活用可能と見込まれる土地が、現在約3万㎡存在することが判明した。

③環境局所管分のみを平成25年度1年間かけて導入設置を進めるだけでは、遅すぎる。上記②のように、名古屋市には、導入可能性がたくさんある。これら未利用地をはじめ、学校施設など今般の太陽光もまさに市の全施設、遊休・未利用地を網羅して設置の検討を急がなければなりない。

 神奈川県では、「庁内推進体制 ソーラープロジェクト推進本部」を設置し、局横断的に短期間で審議検討・政策立案する場を設けている。さらにこの取り組みが顕著な点は、諮問機関に、「環境省・県職員・NGO・学識経験者・民間事業者」を構成員とする「ソーラープロジェクト研究会」を設置したところである。この研究会によって、柔軟かつ斬新なアイデアが生み出され、そこで生み出された提案を先の「推進本部」にて全庁的に審議され、県全体に施策反映されていく仕組みとなっている。
e0236134_15561679.jpg

※引用元:http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p304453.html
 この組織を神奈川県方式にならい、担当事業局である環境局を事務局とし、また外部機関などで体制を強化しながら、副市長が先頭に立って、市の全施設、遊休・未利用地を網羅し、全庁体制で太陽光発電導入を審議検討し、短期間で全市的に施策反映していく必要があると考える。

 副市長は今後どう取り組まれていくおつもりなのか、お考えを具体的にお聞かせください。


これらの質問を行うことに関して、局内部でいろいろな議論がなされたそうです。
その結果、副市長が先頭にたって、局長級の『環境首都づくり推進会議』の体制を作り、その下部組織として、専門的ワーキンググループを設置しました。このワーキンググループにて、名古屋市の導入可能性を模索し、適用可能なものから、推進会議に諮り、全市的に議論して導入していくというものだろうと考えます。

この体制に、外部有識者からなる諮問機関を設置(特に地元の民間企業やNPOの方々からアイデアを募ってほしいです。本当に、通常では考えられない発想で、コストをかけず創意工夫でもって太陽光発電を活かしているのです。素晴らしい人財が名古屋市には存在しています。ぜひその方々のアイデアを活用していただきたい)し、そして、環境エネルギー特別委員会で、制度の在り方や練られた施策を議論し、よりよいものへと構築する、3つの柱を作っていけたらと思います。

このようなあり方は、かつて、私が行政改革の取り組みで取り上げた浜松市の絵と酷似しています。
e0236134_17215479.jpg

(平成23年11月質問:http://yamadamana.exblog.jp/17062530/

これでようやく1月から特別委員会を開催することができるでしょう。また、同月には、委員会全体での視察を予定していますが、私としては、神奈川県や横浜市・足利市、飯田市、といった先進都市を見に行き、メーカーと意見交換会を行い、委員会全体で共通の認識をもって、議会として条例を提出できるはこびになればいいな、と願っています。まだまだ課題は山積していますが、とりあえず、第一歩。

市民の皆さん、また、これから生まれてくる子どもたちが、安心して暮らせる世界を名古屋から発信できることを祈って!

ここに至るまで、たくさんの方々のご協力・ご助言をいただきましたこと、この場をお借りしてお礼申し上げます。本当にありがとうございます!
# by yamadamana2011 | 2012-11-30 07:54 | 再生可能エネルギー

【資料2】太陽光発電導入に関する減税日本ナゴヤの議会質問2

2012年11月30日の「太陽光発電の推進体制が、名古屋市でもようやく整いました!」
http://yamadamana.exblog.jp/19285686/
記事の資料その2です。

平成24年11月28日 減税日本ナゴヤ所属松山とよかず議員の個人質問

「全量固定価格買取制度の開始を受けた太陽光発電の早期導入について」

【西川環境局長に質問】

 再生可能エネルギーの普及促進、とりわけ民間活力と固定価格買取制度の両者を有効活用した太陽光発電の早期導入に向け、まず、環境局長に3点、質問させていただきます。

 昨年の東日本大震災により、福島第一原発の爆発事故による傷跡は、未だ癒えることがなく、途方に暮れる避難者の方々が多くいらっしゃいます。また、国は放射能に汚染された地域の対応を進めながらも、そこには、放射能による家族への影響に日々心を痛める子育て世代が生活を余儀なくされている現実があります。

 こんなフクシマに誰がしたのでしょう。
 我々とは関係ない世界といえるでしょうか。

 基礎自治体である名古屋市は、国と電力事業者が築き上げた原子力に依存するエネルギー政策から一刻も早く脱却し、自立・分散型の安心・安全なエネルギー社会を築き上げていく責務があると考えます。

 国の政権・政策が揺れ動く中、市民に向き合い、市民が安心して暮らせる世界を名古屋市から発信するのが基礎自治体としての責任といえます。

 すでに、他都市では、太陽光発電の導入に向けて、市民や民間事業者とともに普及拡大に努める具体的な施策が立ち上がっています。

 一方、名古屋市において、平成23年12月に策定された『低炭素都市なごや戦略実行計画』では、次の方針がうたわれています。以下、引用いたします。

「国は再生可能エネルギーの全量固定価格買取制度を導入しました。この制度を活用して、今後も太陽光発電設備を未利用地を活用して設置したり、補助金のみに頼らずに設置する仕組み、市施設の新築・改築に合わせた設置などの方策を新たに検討・実施していきます。」


 このような記述があるにもかかわらず、全量固定価格買取制度を反映した施策はいまだ名古屋市では策定されていません。2020年までに37万kW導入するといった目標は、残り8年あまりとなりましたが、未だ1割程度しか達成していない状況であります。

 国の方針や他都市事例を鑑み、9月定例会において、我党より「再生可能エネルギー導入に向けた名古屋市アクションプランの策定について」質問させていただきました。
 太陽光発電の普及促進策として、いわゆる「太陽光発電への屋根貸し制度」は名古屋市でもすぐに取り入れることができる施策ではないかという質問に対し、環境局の掲げた課題は大きく2点、光害と耐震・耐荷重が問題であり検討に時間を要するという答弁でした。

 光害については、メーカーにヒアリング調査したところ「防眩技術」という技術があり、これによってプラズマと反応性ガスによって表面にミクロン単位の微細な凹凸を作り、発電効率を高めるとともに、反射光を散乱させることにより一か所への反射を抑制することができるとのことでした。すでに、反射光を嫌う東名阪自動車道、東京国際空港や中部国際空港での導入実績もあり、市場に出回っている技術といえます。

 また、耐震・耐荷重については、神奈川県の施設選考基準を例にとれば、基本的に「昭和56年以降の新耐震基準に基づいて建設されたものを対象施設とし、昭和56年以前であっても近年耐震補強がなされたものであれば対象施設していく」、という明確な基準を設け対応を進めています。また、建物を設計・建築した業者に耐震・耐荷重の再計算させることも可能かと思われます。

 したがって、環境局が課題と考えるものは、他都市や民間レベルではクリアされているものといえます。

 そこで環境局長に順次質問させていただきます。

(1)9月定例会における環境局長のご答弁では、「環境局所管の施設への設置から取り組む」といった趣旨のものでした。

 しかしながら、全国の自治体では次々に学校施設の屋上・壁面に太陽光発電設備を設置しています。先の9月定例会でも、「避難拠点となる学校の屋根を民間事業者に貸し出し、災害時には避難者が困ることのないよう、太陽光発電の電力を供給する体制を構築すべき」と指摘させていただきました。こうした制度は、地域防災の点でも市民との連携を構築する基盤となっていくことと考えます。

 先日の報道では、愛知県刈谷市が小学校15施設21棟の屋上に民間資本を活用して太陽光を整備するとの発表があり、まさに学校施設は「宝の山」と評されているものでございます。

 ここで1点目の質問です。

 神奈川県の施設選考基準等を参考にすると、名古屋市では、学校施設をはじめ、設置可能な市施設の屋根に設置可能な建物はどれだけあるのでしょうか。環境局が全庁照会調査したと伺っておりますが、使用可能と判断したものをお答えください。

【環境局長答弁】

「環境局から、太陽光発電設備の設置の可能性について、100平方メートル以上の屋根・屋上を対象に、全庁的に照会した結果、約400施設、33万平方メートルほどあるという回答を得ました。これから具体的に設置可能かどうか精査が必要と考えておりますが、まずは環境局所管の24施設、約3万平方メートルについて導入を進めてまいります。」


(2)次に、国が定めた全量固定価格買取制度における法的優遇措置は、3年間とされています。この制度が時限的なものであること、また、再生可能エネルギーの早期導入することを目的としていること、という国の方針を受け、静岡県では早々とこの制度を活用した施策展開をいたしました。その結果、「2020年までの太陽光発電の導入目標値が、早くも2012年度内に達成される見込みである」との知事発表がございました。

 2点目の質問です。

 名古屋市においても、『低炭素都市なごや戦略実行計画』で標榜しているように、固定価格買取制度を十分に活用した具体的実行計画ないしスキームを早急に提示し、具体的なスケジュールを示し、それを達成するためのプランを策定すべきと考えますがいかがでしょうか。

【環境局長答弁】

「屋根貸しにつきましては、民間事業者からのプロポーザル方式で進めることが有効と考え、現在、仕様作成など準備を進めており、業者のリスクを回避するため、新たな売電単価が決まった時点で公募を開始する予定です。その後、固定価格買取制度における、開始から3年間という国の優遇期間に間に合うよう、関係局と協議しながら、拡大に努めてまいります。」


(3)最後に、固定価格買取制度を積極的に活用したスキームのご提案をさせていただきます。
神奈川県から始まった「民間提案型屋根貸し制度」は、その後多くの自治体で採用されています。このスキームは、民間事業者が公共施設の屋根を借りて太陽光発電を設置し、自治体がその屋根の賃料を得るという仕組みです。

 民間事業者にとっては、賃料を払いながらも売電収益が得られる一方、自治体にとっては、定期的に賃料が入るとともに、費用負担が無く太陽光発電が設置され、非常用電源としても活用可能できるという、双方にとってメリットがあるビジネスモデルとなっています。

 自治体の行政改革の面からも、歳入確保と公有財産の有効活用という点で、非常に革新的であります。

 名古屋市においても、公有財産で屋根貸し可能なものに関するデータを揃え、民間に広く公開し、事業者に設備内容を提案させるスキームは直ちに採用が可能であります。

 したがって、数々の先進都市が採用している民間提案型・事業者プロポーザル方式を名古屋市でも早期に導入すべきと考えます。

 ここで、3点目の質問をさせていただきます。

 このスキームを踏まえ、具体的かつ体系的なアクションプランの策定に向け、どうお考えでしょうか。
西川環境局長のご決断を願います。


【環境局長答弁】

「体系的なアクションプランについては、「低炭素都市などや戦略実行計画」で2020年までのロードマップを示しており、市施設における太陽光発電導入については、先ほど申しましたような方法で進めてまいります。また、市民向けには住宅用太陽光発電設備の設置補助を進めることにより、実行計画を着実に進めてまいります。」


【再質問1回目:入倉副市長】

 西川環境局長、素晴らしいご答弁をありがとうございます。

 9月定例会の質問への回答と比べて、今回は、「24施設3万㎡に設置する決断」、また、「民間資本や民間事業者のノウハウを活用して全市的に拡大する」といった具体的な施策が盛り込まれ、太陽光発電事業は大きく前進いたしました。このような環境局のご決断が、名古屋市全体を未来に優しいエネルギーミックスの都市へと様変わりさせていくことでしょう。

 しかし、憂慮される点もございます。

 先ほどの西川局長のご答弁の中で、名古屋市では太陽光パネルが設置可能な屋根が約400施設、33万㎡存在するとの事実が明らかになりました。

 一般に、2万㎡の面積が存在すればメガソーラー級の発電量を得ることができるとされています。このことより、単純計算をしてみますと、33万㎡という面積は、メガソーラー15基に相当いたします。実際は、単純計算のようにはならないでしょうが、名古屋市の公有財産の屋根には、未知数の可能性が存在していることは確かです。

 そこで、入倉副市長にお尋ねいたします。

 年間日照時間、全国7位という恵まれた環境にある名古屋市において、なぜ、未だに環境局所管分の24施設のみの導入しか具体的に検討されていないのでしょうか。

 役所の「縦割り行政」の弊害はいつも指摘されているところですが、なかなか解消することが難しいようです。今般の再生可能エネルギーについても同様で、その担当部署の環境局がこの時期になっても自部署内の施設での太陽光の設置の検討しかされていない状況にあります。

 これではいつまでたっても、本市全体の導入について具体的かつ体系的な計画は出てこないのではないでしょうか。

 行政改革などの最重要案件は、「局を横断する組織の設置が必要不可欠である」と、これまでも何度も指摘しています。

 加えて、今回、担当局ヒアリングにより我が党で独自調査した結果、名古屋市では、先行取得され、当面事業化の見込みがなく、活用可能と見込まれる土地が、現在約3万㎡存在することが判明しました。

 これら未利用地をはじめ、学校施設など今般の太陽光もまさに市の全施設、遊休・未利用地を網羅して設置の検討を急がなければなりません。

 神奈川県では、「庁内推進体制 ソーラープロジェクト推進本部」を設置し、局横断的に短期間で審議検討・政策立案する場を設けています。さらにこの取り組みが顕著な点は、諮問機関に、「環境省・県職員・NGO・学識経験者・民間事業者」を構成員とする「ソーラープロジェクト研究会」を設置したところです。この研究会によって、柔軟かつ斬新なアイデアが生み出され、そこで生み出された提案を先の「推進本部」にて全庁的に審議され、県全体に施策反映されていく仕組みとなっています。

e0236134_15561679.jpg

※引用元:http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p304453.html

 国の法律の優遇措置も残すところあと2年間であります。

 このような様々な動きがある中、名古屋市においても、電力不足に対する節電対策に取り組む必要があることから、平成23年5月に、局横断的組織である「エネルギー政策検討会」が設置されました。

 しかしながら、このままの体制では、名古屋市はあまりに太陽光導入への動きが遅すぎます。

 この組織を神奈川県方式にならい、担当事業局である環境局を事務局とし、また外部機関などで体制を強化しながら、副市長が先頭に立って、市の全施設、遊休・未利用地を網羅し、全庁体制で太陽光発電導入を審議検討し、短期間で全市的に施策反映していく必要があると考えます。

 入倉副市長は今後どう取り組まれていくおつもりなのか、お考えを具体的にお聞かせください。


【副市長答弁】

「再生可能エネルギーの導入につきましては、温暖化防止対策のみならず、東日本大震災以降、分散型電源の確保の必要性が明確となり、その観点からも太陽光発電の普及は非常に意義のあるものと考えております。

 本市におきましても、その導入に努めているところでございますが、ご指摘のように、早急にかつ全庁的に促進を図ることが非常に重要であると考えております。

 そこで、私がトップであり局長級の会議である「環境首都づくり推進会議」の中でご太陽光発電設備の庁内の普及に関しての専門ワーキンググループを作りまして、先頭に立って全市的な導入に努めてまいりますので、よろしくお願いします。」


【再質問2回目:河村市長】

 入倉副市長、太陽光発電の全市導入に関して、専門ワーキンググループを設立し、副市長自らが先頭に立って庁内全体を取り仕切ってくださるという、非常に心強いご答弁、ありがとうございました。

 局横断的に、名古屋市役所の英知を結集すれば、短期間で素晴らしい施策展開ができることを確信しています。また、このような名古屋市役所の体制は、ゆくゆくは、地元中小企業の新たなエネルギー産業を育てることにつながり、雇用を創出し、地域経済をにぎわしていくことになるでしょう。今後、この名古屋市役所の体制は「どえらけにゃ~おもしろい名古屋」の一翼を担っていくことと期待いたします。

 入倉副市長の大英断に心から感謝申し上げます。

 そして、最後になりましたが、河村市長に「名古屋発!市民発電構想」への意気込みをお尋ねいたします。

 河村市長はいち早く既存の電力供給体制を批判し、「一社独占を打破すること」を標榜されてきました。

 先の入倉副市長のご答弁どおり、屋根貸し制度はもちろんのこと、融資・貸付制度、スマートコミュニティの創設、未利用地へのメガソーラー誘致といった名古屋市全体の導入へのスキームを作る局横断的ワーキンググループをつくることによって、名古屋市全体が短期間でスピード感あふれる施策展開がなされることになるでしょう。

 このように、名古屋市役所が市民と民間事業者と連携して、様々な手法で電力が供給されていく在り様は、まさに市長のいう「一社独占打破」の実現であり、まさに「市民発電所」と考えます。

 いち早く「脱原発」を日本国民に訴えた河村市長だからこそ、名古屋市役所はその市長のお考えに沿うように動き始めたのです。

 これからも、河村市長のリーダーシップをぜひ発揮していただきたいと思います。お考えをお聞かせください。

【市長答弁】(耳で聞いたものなので、正式な議事録とは異なります)

「目指すところはエネルギーの地産地消です。
先ほど、入倉副市長が先頭に立って全市的に導入していくと言っておりますし、環境局早急に取り組むと言っておりますので、きちっと取り組むように私もリーダーダシップを発揮していく。」


【最後に】

 河村市長、ご答弁をありがとうございました。

 ご答弁いただきましたように、本施策が完遂するよう市長にリーダシップを発揮していただき、今回の質問で、西川環境局長、入倉副市長にそれぞれ答弁いただきました取組をもってすれば、原子力に依存するエネルギー政策から脱却し、未来に優しい安心・安全なエネルギー社会に向かっていけると思います。

 市民の皆様、また、これから生まれてくる子どもたちが、安心して暮らせる世界を名古屋から発信できることを確信いたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。
# by yamadamana2011 | 2012-11-29 12:48 | 再生可能エネルギー

【資料1】太陽光発電導入に関する減税日本ナゴヤの議会質問1

2012年11月30日の「太陽光発電の推進体制が、名古屋市でもようやく整いました!」
http://yamadamana.exblog.jp/19285686/
記事の資料その1です。

平成24年9月19日 減税日本ナゴヤ所属金城裕議員の個人質問

「再生可能エネルギー導入に向けた名古屋市アクションプランの策定について」

【西川環境局長へ質問】

 再生可能エネルギーの早期導入に向け、具体的かつ明確な名古屋市のアクションプランを策定する必要があると考え、質問させていただきます。

 まず、国の動きですが、政府は9月14日、中長期的なエネルギー政策の方向性を示す「革新的エネルギー・環境戦略」を策定しました。戦略は「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」という方針を明記し、「原発に依存しない社会の一日も早い実現」を目標に掲げています。中でも、柱として中枢におくのが「グリーンエネルギー革命の実現」であります。このグリーンエネルギー革命において、原発依存からの脱却を早期に実現し、地域に新たな産業を生み出し、エネルギー安全保障を高めるとともに、地球温暖化対策上も有効になる施策として、水力を除く再生可能エネルギーの導入を2010年250億kwhから2030年までに約8倍の1900億kwhまで普及させるとしています。

 また、昨年度、国会にて策定された「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき、今年7月より「再生可能エネルギー全量買取制度」が実施され、今後3年間は採算性のある買取価格を設定し、再生可能エネルギーのスピード感のある普及・拡大を目指すとしています。
このように国がエネルギー政策をダイナミックに展開させる中、地方自治体でも電気事業にかかる制度改革を受け、様々な取り組みを期待されています。

 他都市に目を向ければ、栃木県足利市では、足利市民総発電所構想をいち早く掲げました。市民総発電所とは、その名の通り市民のみなさまの手によって自立分散型の電力供給を行うというものであります。これまで大手電力事業者による一社独占型の電力供給の構図を打ち崩そうというもので、何よりも市民ひとりひとりのエネルギーに対する想いや環境意識の熟成によりエネルギー問題を解決していく先進事例として、大いに評価できる施策だととらえることができます。

 この施策の中でも、いわゆる「太陽光発電への屋根貸し制度」は、名古屋市でもすぐに取り入れることができる施策であり、「公(おおやけ)の施設の屋根を有償で貸し出す」というものです。

 小中学校の校舎、体育館、保育所、公民館、市役所庁舎などの屋根を民間事業者に有償で貸し出し、民間事業者の手により、効率的かつ経済的に太陽光発電の普及拡大を目指すものです。いち早く固定価格買取制度に順応し、それまで雨風をしのぐ屋根でしかなかった空間を利用し、民間の手で採算のとれる事業へと転換させ、災害時にも非常用電源として、市民の皆さんに電気を供給できるという付加価値を提供できるものです。

 東日本大震災を経て、この非常用電源の必要性が強く訴えられている今日において、とりわけ、災害時の避難拠点となる場所となる学校をはじめとする公共施設に設置を導入できるこの制度は、すばらしいアイデアだと評価できます。屋根に設置された太陽光発電が、平常時は子供たちが自然のエネルギーを学ぶ学習の素材として、また、非常時には避難者が困ることがないよう電気の供給源となる。こうした制度は、地域防災の点でも市民との連携を構築する基盤となっていくことと思います。

 さらに、メガソーラーの誘致においても、たとえば浜松市では、遊休地となっている市有地の一般廃棄物最終処分場跡地に、大規模太陽光発電所を誘致したり、宮崎県川南町では、メガソーラーの事業主体である宮崎ガスと協定を結んだりと行政として率先的な動きが見られます。また、鳥取県米子市の干拓地で、来年度、国内最大級の施設を稼働させたり、兵庫県明石市も大阪ガスと来春から官民協働でメガソーラー事業を始める予定だと聞いております。

 さて、名古屋市における再生可能エネルギー導入に向けた動きですが、名古屋市では、昨年度の調査では年間日照時間約2000時間と全国で7位という太陽光を導入するにあたり、たいへん恵まれた自然環境にあります。

 また、昨年12月に環境局が打ち出した「低炭素都市なごや実行計画」においても、自然エネルギーによる発電設備容量を2020年には現状の約25倍まで拡大することに挑戦する目標に掲げていますが、達成目標年まであと8年にもかかわらず、12年現在では、その計画の1割しか達成していない状況にあります。
とりわけ、太陽光パネルの普及において、固定価格買取制度の動きを見れば、その命運はこの3年間で決まってくると、とあるメーカーは答えています。

 9月14日に正式決定された新エネルギー戦略では、国における具体的なプランが12月末に発表するとしており、このプランに即座に対応できるよう、名古屋市においていかに再生可能エネルギーの普及促進策を展開するのか、具体的なアクションプランを早急に策定すべきと考えます。

 さらに、足利市の屋根貸し制度や東京都の民間提案制度、横浜市の横浜スマートシティプロジェクトなど、固定価格買取制度を生かした施策を局横断的に練り上げ、議論する素地を作るべきではないでしょうか。
また、太陽光パネルの普及・促進を図る上で、個別具体的な課題として、施設の耐震・耐荷重、光の反射光による課題があると聞いておりますが、こういった課題を踏まえ、名古屋市が再生可能エネルギーをいかに導入していくか、その実行計画、アクションプランを策定する意思はあるのでしょうか。

 したがって、ここで環境局長に質問いたします。

①耐震・耐荷重・光反射による光害の調査とおっしゃられるが、いつから調査を始めていつまでに終わらせるのか。


【環境局長答弁】

「耐震性や耐荷重の調査につきましては、太陽光発電設備の設置について可能性の高いと思われる施設から順次関係局と調整し、早急に実施したいと考えております。
 光の害につきましては、一定方向への光の反射だけでなく、他方向への光害が発生する事例もあると聞いており、光害が発生しないようにした場合の発電効率や導入費用などを含め、個別に検討していく必要があると考えています。」


②環境局において、環境事業所の上に太陽光パネルを載せること、埋め立て処分場跡地にメガソーラーを設置することを検討しているとのことですが、検討期間はいつまでなのでしょうか。

【環境局長答弁】

「環境局の施設における太陽光発電設備の設置につきましては、現在、複数の施設について、導入の際の諸課題の整理をしているところでございます。この中で設置の可能性が明らかになった施設につきましては、できれば今年度中に導入してまいりたいと考えております。」


③「低炭素都市なごや実行計画」は、10年間の長期にわたる実行計画ですが、短期的すなわち今後3年程度を見据えた具体的なアクションプランを計画すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

【環境局長答弁】

「本市では、平成23年12月に策定いたしました低炭素都市なごや戦略実行計画におきまして、2020年までのロードマップを作成しております。その中で、自然エネルギーにつきましては、発電設備容量を37万キロワットとし、そのうち太陽光発電は、住宅への設置を6万4000件とする目標を掲げております。この目標を達成するために、住宅用太陽光発電設備補助の予算を毎年度計上させていただき、普及に努めているところでございますので、今後ともその着実な実行に努めてまいりたいと考えております。」


【再質問:市長に質問】

 ただいま、環境局長より前向きに検討・実施するとお答えいただきましたが、再生可能エネルギーの普及促進は、我が国におけるエネルギー政策の根幹にかかわる問題であり、官民あげてこれに取り組むべき重要な施策になると考えます。さらに、再生可能エネルギーの普及は、大手電気事業者による独占を打破し、電力供給のリスク分散を向上できるばかりか、地元中小企業の新たなエネルギー産業を育てることができる分野であります。
これに対して、名古屋市は10年計画あるいは30年計画を持ちながら、なんら具体的な話が出てこない。真にやる気があるのかどうか市長に改めて確認したい。市長、いかがでしょうか。

【市長答弁】

「まあ、確かに地味は地味ですわね、名古屋がやっておること。42円になりましたけど、あれはいつまた下がるかわからぬという議論はあるんだけど、それはそれにしても、民間の人でどこかの施設を使ってやりたいというのは、別にやめてもらう必要もないもんで、どんどんやってもらってもええと思うが、ちょっと待ってちょう(※待ってくれ)と言っておらっせるんだわ(※言っていらっしゃるんです)、当局が。いろいろ検討しておるで、光害とか。だで(※だから)、わしもちょっと待っておりますけど、早う出してもらって、役所が投資するのも、それはちょっといかぬと思いますけど、民間の方でええ場所があったら、ソーラー発電をやると言うんだったら、どんどんやってもらってわしはええと思いますけどね。」


⇒標準語訳(他都市の方も読んでくださっているそうなので。翻訳間違いはご容赦くださいませ)

「まあ、名古屋がやっていることは、確かに地味は地味ですね。42円になりましたけど、あれはいつまた下がるかわからないという議論はあるんだけど、それはそれにしても、民間の人でどこかの施設を使ってやりたいというのは、別にやめてもらう必要もないものだから、どんどんやってもらってもいいと思う。しかし、環境局がちょっと待ってくれと言ってらっしゃるんです。光害とかいろいろ検討しております。だから、私もちょっと待っておりますけど、早く(検討した施策を)出してもらって、役所が投資するのもそれはちょっといけないと思いますけど、民間の方で良い場所があって、ソーラー発電をやると言うのであったら、どんどんやってもらって私は良いと思いますけどね。」
# by yamadamana2011 | 2012-11-29 12:45 | 再生可能エネルギー

個人質問の作り方

議会において、執行機関に対し、議員が様々な観点から質問することができます。
過去のブログで、行財政改革に関して、個人質問および代表質問を紹介しております。

さて、「個人質問ってどうやって作っていけばいいのか」をテーマに、青山学院大学教授や名古屋市職員等、多くのみなさんにヒアリングをさせていただいた結果、以下のような段取りで個人質問を築き上げるべきだとの意見を多々いただきました。

それらをまとめてみましたので、ここに掲載させていただきます。
ご協力いただきました皆さま、本当にありがとうございます!

(●・ω・)ノ------------start------------

【個人質問の作り方】

1.優れた個人質問とは

①問題発見
 取り上げるテーマ、課題の現場に赴き調査する

②課題抽出
 テーマ、課題に関する資料を情報公開請求やネット等で調べ、分析する

③名古屋市ヒアリング
 調査、分析結果をもとに問題点等を部局の担当者に問い質す

④他都市と比較
 視察も含めて他都市との比較調査を行う

⑤より多くの人と議論する
 有識者および会派内で議論し、自分の考えを批判的に見てもらい、質問の中身を練成していく

⑥改善策の提示
 これらを通じて名古屋市の抱える問題点を浮彫りにし(③~⑤は何度も繰り返し質問内容を洗練させる)、その解決の道筋を具体的かつ明快に示し、その実現を迫る、

優れた改善策は、優れた調査から自ずと導き出されるであろうから、つまるところ、優れた個人質問とは、どれだけ徹底的な調査をしたかが問われることになる。

2.質問ポイント5!
ポイント1)まず、質問の獲得目標を明確にすること

議会質問には「執行部追求型」、「特定の政策提言型」、「政策の実施状況情報公開型」などいくつかのパターンがある。

★「執行部追求型」
 →執行機関(行政当局)の不正や不作為、怠慢等を本会議場で追求するもの。しばしば、メディアで報道されたものなどを深追いして質問・追求する。

★「特定の政策提言型」
 →課題を抽出し、「今後どのようにするつもりか」という問いを行政に投げかけるだけにとどまるのでなく、「私はこういう政策でもってこの課題を解決すべきだと考えるが、名古屋市でもこの手法をとるべきである!」と具体的な政策を提言する。

★「政策の実施状況情報公開型」
 →市の新規事業、継続事業や個人質問等の進行状況等、確認及び追求する

※いずれも「獲得目標」が明確でなければならない。
⇒質問する議員が、何を獲得したいか、それを明確に意識すること。そして、その獲得目標が、特定の利益集団の利害ではなく、「パブリックな利益」を実現するものであるという、獲得目標それ自体の正当性があるとの確信が必要である。もちろん、「確信」は独りよがりの独善的なものではならない。

ポイント2)獲得目標を獲得するための展開を考えること

①よくあるパターン
⇒「先進事例を示し、他の都市でも実現可能なことは名古屋市でも実現可能である」
これには、名古屋市と他の都市との違いと同じところを検証して、さまざまな反論への対応を準備しておく必要がある。早い段階から名古屋市へのヒアリングを重ね、「他都市では実現可能であったが、何が名古屋市では障害になっているのか」を聞き出す。
 
◎たとえば…
  A)公共施設の屋根への太陽光パネル導入が他都市で先進的に進んでいることを名古屋市に尋ねる
  B)名古屋市では、「光害」「耐荷重」「ボルト」の課題がクリアされていないので、導入できないとの環境局の答弁があった。
  C)太陽光パネルを先行して導入している都市もB)のような課題が存在していたが、克服策を必ず作り上げているはずで、先進都市視察の時に同じ質問と解決法を聞き出す。より具体的・技術的・専門的な解決法になると思われる。
  D)太陽光パネル会社を訪れ、B)の課題をぶつけてみる。C)同様具体的な解決法を聞き出す。自治体以外の最先端の状況を、自分の引き出しで持っておく。
  E)C)とD)を持って、再び名古屋市に質問をぶつける。
 →このA)~D)の手順を繰り返す。

②どこの自治体も行っていない「先進的事例」

⇒他の都市でもやっていない地方自治体では「先進的事例」といわれる、外国での事例を導入するよう提示する。しかし、外国での事例は地方自治制度が異なっていたり、一つの外国での事例だけではパッケージとして日本で実現できなかったりするので、部分を分解して組み立て直すという作業が必要になる。

3)説得的な論理とそれを裏付ける具体的事例をもって立証をすること

⇒「役所は税金を使うところだから、論理が立っていなければならない」
政治も「そこはなんとかと無理を通すもの」ではない。昔は、「交通違反もみ消しは政治家の仕事」などと言われていた時代もあったかもしれないが、そのような「無理を通すことが政治」の時代は過去のものである。

⇒「政治には透明性が求められる」
行政も情報公開制度ができて大きく変わった。お天道様の下で説明できないことはしてはならないし、できなくなった。よって、お天道様の下での論理(大義名分)が必要であるし、それを市民の方々に説明できる論理と証拠が必要である。これができたら「良い質問」となる。

※少なくとも、本屋で売っている「ノウハウ本」(話し方、伝える力、スピーチの仕方、営業トークの仕方など)は、一度は読んでみていただきたい。質問により説得力が増すはずである。

4)なさなければならないことは明確に

執行部追求型でも政策提言型でも、何を求めているか、何を実現しようとしているのか、求めていることははっきり具体的に言わなければならない。「私はこう考えているから、後はよろしく」であってはならない。質問は「質問しっぱなし」ではいけません。「シリーズ・オブ・質問」によって、その事項が、質問者の「ライフワーク」になるのである。常に個人質問でもPDCA(Plan, Do, Check, Action)プロセスを考え、連続で事項を追及していく。


2.具体例として
(具体例として書いていますので読み流して下さい)

①問題発見
「財源が右肩下がりの中で、お年寄りの生きがい対策と少子化対策をどうしようか」

②課題抽出
「地域の絆が薄れている。地域子育てという形でもう一度地域コミュニティの再構築ができないだろうか?」

→名古屋市で既に行っている関連施策、文献、他都市の事例、先進国の事例等基礎的知識を構築する
※行政情報サービスのデータベース、新聞記事データベース等を利用する
※国会図書館の利用等。

③名古屋市ヒアリング

「②のような課題があるが、名古屋市としては今現在どのような取り組みが行われ、何が問題であると考えているか」

→名古屋市の施策の歴史をきっちり把握する。相手の土俵を理解し、試行錯誤して現在があることを理解する。

④他都市と比較

「文部科学省と厚生労働省が空き教室の有効利用に補助金を払っている。各都市で、地域コミュニティの起点に、学校という場を選んでいる。」

埼玉県草加市【新田小学校内 新田平成塾】

お年寄りの生きがい対策に空き教室で塾を開いている。地域の子供達との世代間交流を通して高年者にとって住み よいまちづくりを目指し、あわせて共に学ぶ地域社会づくりの醸成の場として設置したものである。

宮城県松島市【松島小学校内 高城保育園分室】

小学校の空き教室を活用して保育所分園を開設し、4・5歳児については幼稚園での幼児カリキュラムに参加させたり、幼児教育の充実を図る ために幼保一元化について試行的に行っている。

→事業内容を調べる。
→次に、名古屋市ヒアリングをもう一度行う。

(1)もう既に類似事業が行われているか?
(2)他都市で進んだ事例があるが、名古屋市では実現不可能なのか?
(3)不可能である理由は何か?財源が足りないのか、制度上無理なのか、条例が存在しないからなのか?それとも、慣習のためか、先行事例がないからなのか?縦割りの壁ゆえか?
(4)さらに、可能であれば、名古屋市の現場で働く人の声をヒアリングする。現場にこそ柔軟な改革案が生まれやすいはず。
(5)また、利用者の声、課題に直面し苦しむ人の生の声も聞けると良い。

→おそらく、名古屋市でできない困難さは、先進事例を取り組む都市でも同様のものに直面しているはず。その困難を克服できた要因が他都市にはある。そのため、視察に赴き、行政側・現場で働く人・利用者の声などヒアリングを重ねる。

→現場視察から得た見識でもって、もう一度当局にヒアリングを行う。本当に実現が不可能なのか?

⑤改善策の提示
「名古屋市では、部局を超えた施策を融合させるという試みが未だおこなわれていないようである。名古屋市の現場サイドも局横断型の効率・合理化された施策を望んでいる。今回、健康福祉局・教育委員会・子ども青少年局・財政局の4局をまたがった『アセットマネジメントお年寄りの生きがい&地域子育て&地域防災&地域コミュニティ再構築&ゆくゆくは地域委員会の担い手と思想を醸成する施策』を提案する」

(○・ω・)ノ-------------end-------------

みなさまにいただいたアドバイスで、今後も個人質問をつくっていきます!
# by yamadamana2011 | 2012-10-20 00:16 | 考える

政務調査費が政務活動費に!?いったい何が変わるのか!

またしばらくブログから遠ざかってしまいました。
ごめんなさい!ブログを書いたり、広報・広聴紙を作ったりして、みなさんと意見交換していかなくてはですね。

お伝えしたいことがたくさんあります。
書きたいこともたくさん。
議員になってから1年半が経ち、この世界の怖さも辛さも経験してきました。でもそれ以上に、この仕事に面白さとやりがいを感じています。日本には人財がたくさんあります。私が出会った中でも、心から尊敬でき師と仰ぐ人々はたくさんいます。誰でも志を持てば議員になることができる、そんな制度の必要性をますます感じています。多くの人々により身近に、より開かれた政治に。地方議会のあるべき姿とはそういうものではないでしょうか。

地方議会における様々なことをひとつひとつ、文字で綴っていこうと思います。

【地方議会における議会改革の真価が問われています!】

さて、政務調査費について、今回の地方自治法の改正で以下の点において、変更になりました。

★政務活動費(議員修正により追加されたもの)

(1) 政務調査費の名称を「政務活動費」に、交付目的を「議員の調査研究その他の活動に資するため」に改め、政務活動費を充てることができる経費の範囲を条例で定めることとする。
(2)議長は、政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めることとする。

何がどう変わったかといいますと、

これまで施行規則等で定めていた政務調査費の範囲が、「政務活動費」となって、その交付目的に「議員の調査研究その他の活動に資するため」となったため、

→「その他の目的」ってなんだ!?となります。

政務調査費はその使途がかなり厳しく追及される公費であり、判例や使途基準で縛られています(過去、名古屋市会でも政務調査費に関して市民オンブズマンから訴えられた事件があるそうで、今月の17日に高裁が結審したそうですね。判決が出るのは来年の1月31日です)
そのような中で、今回の改正で「その他」という曖昧な基準が導入されることになると、解釈次第ではなんでも「政務活動費」の名のもとに公費を費やすことができてしまうのです。

→ただし!「範囲を条例で定めよ」とあるように、各地方議会において、自ら「襟を正せるかどうか」、政務活動費の使途基準等について独自の条例を作るよう、命じられています。

→政務調査費に関して、1円から領収書公開が原則とはいえ、未だその使い道に関して、市民の皆さんへの説明責任を十分に果たしているとは到底いえないのが現状です。

→よって、今回の改正を踏まえて、各議会においても条例を制定する必要が出てきました。

【全国市議会議長会のモデル条例案】

そのような中、全国市議会議長会が各地方議会における条例づくりへの試金石として、モデル条例案を作成されました。その条例案に関して、名古屋市会でも各会派から意見集約を行い、明日、議長召集の団長幹事長会議にて、各会派の意向をすり合わせ、名古屋市会全体の意見としてまとめあげることとなりました。われわれ減税日本ナゴヤも以下の意見を付しました。

政務活動費の交付に関する条例案へ意見

●第2条【政務活動の範囲】に関して

『全国市議会議長会モデル案第2条』

 この条例において活動とは、政党活動、後援会活動などの選挙活動を除く、会派活動及び議員活動をいう。

2 会派活動とは、議会内の議員で構成する団体として、政策立案、政策提言、調査研究、住民意思の把握、広報広聴活動等を主体的に実施するとともに、会派に所属する議員が会派の職務を果たすための活動をいう。
3 議員活動とは、政策立案、政策提言、調査研究、住民意思の把握、広報広聴活動等の活動をいう。

→この条文に対する意見として…

○政務活動に関する定義が除外条項のみになっていて、明確でない。

○法改正によって、使途基準を条例で定めることになったので、例えば、東京都議会の条例施行規定のように政務活動費の定義を明確化し、その範囲を限定列挙し、その分類に基づいて使途基準(別表)を整理すべきである。

○会派活動と議員活動の棲み分けが困難であるのと、条文の煩雑さを避けるため、「会派又は議員活動」という地方自治法上の表現に準拠すべきである。

○今回の法改正によって、適用範囲が広げられた、「陳情のための交通費や調査研究以外の文書連絡費」の費目を、「その他の経費」ではなく、「政策提言活動費」等といった名称で明確化すべきである。「その他」という事項はその曖昧性から、使途基準に用いるべきではない。

→したがって、
減税日本ナゴヤ第2条案

【政務活動の定義及びその範囲】
 議員の職務が、市民意思を代表し、政策を形成することであり、議会の役割が、市長その他の執行機関が行う施策の評価及び監視並びに政策の立案であることをかんがみ、政務活動費をもってして経費に充てることのできる活動は、政党活動、後援会活動などの選挙活動を除く、調査研究、情報収集、政策立案、住民意思の把握、広報・広聴活動等を実施する会派又は議員活動をいうとし、次に掲げる通りとする。

 一 市政の課題、議会で審議する案件等について行う調査研究のための活動
 二 市民、政治家、行政関係者、民間の団体等との意見交換その他の情報収集を行うための活動
 三 政策や方針を立案及び発信するため、会派内又は会派間において、政策や方針について意見交換や意見調整等を行う活動
 四 市民等に対して行う広報・広聴活動
 五 国に対して行う政策提言活動
 六 前各号に掲げるもののほか、議長が必要と認める活動

●第9条【収支報告書の提出】に関して

『全国市議会議長会モデル案第9条』

 政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は、別記様式により、政務活動費に係る収入及び支出の報告書(以下「収支報告書」という。)を作成し、議長に提出しなければならない。

→この条文に対する意見として…

○全国の政務調査費の状況をかんがみ、領収書の写し、及び会計帳簿提出の義務付けを明記すべきである。

○活動報告書及び視察報告書の提出を義務付けることを今後検討したい。

→したがって、
減税日本ナゴヤ第9条案
【収支報告書等の提出】
 政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は、別記様式により、政務活動費に係る収入及び支出の報告書(以下「収支報告書」という。)を作成し、議長に提出しなければならない。この場合において、会派の経理責任者及び議員は当該支出に係る領収書その他の当該支出の事実を証する書類(以下、「領収書等」という。)の写し、及び会計帳簿を添付しなければならない。(下線部追加)

●第10条【議長の調査】に関して

→減税日本ナゴヤ意見

第11条等で、【第三者機関の調査】の追加をしてもよいのではないか。神奈川県大和市では「市長の調査権」を明記している。市長に権限を持たすのか第三者機関を設置するかは今後検討したい。

●第11条【政務活動費の返還】

『全国市議会議長会モデル案第11条』

 市長は、政務活動費の交付を受けた会派又は議員が、その年度において交付を受けた政務活動費の総額から、当該会派又は議員がその年度において行った第7条に定める使途基準に基づいて支出した総額を控除して残余がある場合、当該残余の額に相当する額の政務活動費の返還を命ずることができる。

→この条文に対する意見として…

○残余分は強制的に返還するよう、条文に明記すべきである。

→したがって
減税日本ナゴヤ第11条案

 政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は、その年度において交付を受けた政務活動費の総額から、当該会派又は議員がその年度において行った第7条に定める使途基準に基づいて支出した総額を控除して残余がある場合、当該残余の額に相当する額の政務活動費を返還しなければならない。

ちょっと読みにくくてごめんなさい。
今回はモデル案に対する意見のみでしたので、このような形で書きました。
今後、名古屋市会独自の条例を制定するために、より透明性・公開性に関して先進的な静岡市ですとか東京都の政務調査費条例を研究し、施行規則を詳細に決め、開かれた議会を目指して、市政に反映してまいりたいと思います。
# by yamadamana2011 | 2012-10-19 01:53 | 議会改革

減税日本ナゴヤ 西区 
by 山田まな
プロフィールを見る
画像一覧

連絡先

yamadamana2011★
gmail.com 
★→@

最新の記事

外部リンク

ファン

ブログジャンル

画像一覧

イラスト:まるめな