山田まな 活動日記

<   2012年 10月 ( 2 )   > この月の画像一覧

個人質問の作り方

議会において、執行機関に対し、議員が様々な観点から質問することができます。
過去のブログで、行財政改革に関して、個人質問および代表質問を紹介しております。

さて、「個人質問ってどうやって作っていけばいいのか」をテーマに、青山学院大学教授や名古屋市職員等、多くのみなさんにヒアリングをさせていただいた結果、以下のような段取りで個人質問を築き上げるべきだとの意見を多々いただきました。

それらをまとめてみましたので、ここに掲載させていただきます。
ご協力いただきました皆さま、本当にありがとうございます!

(●・ω・)ノ------------start------------

【個人質問の作り方】

1.優れた個人質問とは

①問題発見
 取り上げるテーマ、課題の現場に赴き調査する

②課題抽出
 テーマ、課題に関する資料を情報公開請求やネット等で調べ、分析する

③名古屋市ヒアリング
 調査、分析結果をもとに問題点等を部局の担当者に問い質す

④他都市と比較
 視察も含めて他都市との比較調査を行う

⑤より多くの人と議論する
 有識者および会派内で議論し、自分の考えを批判的に見てもらい、質問の中身を練成していく

⑥改善策の提示
 これらを通じて名古屋市の抱える問題点を浮彫りにし(③~⑤は何度も繰り返し質問内容を洗練させる)、その解決の道筋を具体的かつ明快に示し、その実現を迫る、

優れた改善策は、優れた調査から自ずと導き出されるであろうから、つまるところ、優れた個人質問とは、どれだけ徹底的な調査をしたかが問われることになる。

2.質問ポイント5!
ポイント1)まず、質問の獲得目標を明確にすること

議会質問には「執行部追求型」、「特定の政策提言型」、「政策の実施状況情報公開型」などいくつかのパターンがある。

★「執行部追求型」
 →執行機関(行政当局)の不正や不作為、怠慢等を本会議場で追求するもの。しばしば、メディアで報道されたものなどを深追いして質問・追求する。

★「特定の政策提言型」
 →課題を抽出し、「今後どのようにするつもりか」という問いを行政に投げかけるだけにとどまるのでなく、「私はこういう政策でもってこの課題を解決すべきだと考えるが、名古屋市でもこの手法をとるべきである!」と具体的な政策を提言する。

★「政策の実施状況情報公開型」
 →市の新規事業、継続事業や個人質問等の進行状況等、確認及び追求する

※いずれも「獲得目標」が明確でなければならない。
⇒質問する議員が、何を獲得したいか、それを明確に意識すること。そして、その獲得目標が、特定の利益集団の利害ではなく、「パブリックな利益」を実現するものであるという、獲得目標それ自体の正当性があるとの確信が必要である。もちろん、「確信」は独りよがりの独善的なものではならない。

ポイント2)獲得目標を獲得するための展開を考えること

①よくあるパターン
⇒「先進事例を示し、他の都市でも実現可能なことは名古屋市でも実現可能である」
これには、名古屋市と他の都市との違いと同じところを検証して、さまざまな反論への対応を準備しておく必要がある。早い段階から名古屋市へのヒアリングを重ね、「他都市では実現可能であったが、何が名古屋市では障害になっているのか」を聞き出す。
 
◎たとえば…
  A)公共施設の屋根への太陽光パネル導入が他都市で先進的に進んでいることを名古屋市に尋ねる
  B)名古屋市では、「光害」「耐荷重」「ボルト」の課題がクリアされていないので、導入できないとの環境局の答弁があった。
  C)太陽光パネルを先行して導入している都市もB)のような課題が存在していたが、克服策を必ず作り上げているはずで、先進都市視察の時に同じ質問と解決法を聞き出す。より具体的・技術的・専門的な解決法になると思われる。
  D)太陽光パネル会社を訪れ、B)の課題をぶつけてみる。C)同様具体的な解決法を聞き出す。自治体以外の最先端の状況を、自分の引き出しで持っておく。
  E)C)とD)を持って、再び名古屋市に質問をぶつける。
 →このA)~D)の手順を繰り返す。

②どこの自治体も行っていない「先進的事例」

⇒他の都市でもやっていない地方自治体では「先進的事例」といわれる、外国での事例を導入するよう提示する。しかし、外国での事例は地方自治制度が異なっていたり、一つの外国での事例だけではパッケージとして日本で実現できなかったりするので、部分を分解して組み立て直すという作業が必要になる。

3)説得的な論理とそれを裏付ける具体的事例をもって立証をすること

⇒「役所は税金を使うところだから、論理が立っていなければならない」
政治も「そこはなんとかと無理を通すもの」ではない。昔は、「交通違反もみ消しは政治家の仕事」などと言われていた時代もあったかもしれないが、そのような「無理を通すことが政治」の時代は過去のものである。

⇒「政治には透明性が求められる」
行政も情報公開制度ができて大きく変わった。お天道様の下で説明できないことはしてはならないし、できなくなった。よって、お天道様の下での論理(大義名分)が必要であるし、それを市民の方々に説明できる論理と証拠が必要である。これができたら「良い質問」となる。

※少なくとも、本屋で売っている「ノウハウ本」(話し方、伝える力、スピーチの仕方、営業トークの仕方など)は、一度は読んでみていただきたい。質問により説得力が増すはずである。

4)なさなければならないことは明確に

執行部追求型でも政策提言型でも、何を求めているか、何を実現しようとしているのか、求めていることははっきり具体的に言わなければならない。「私はこう考えているから、後はよろしく」であってはならない。質問は「質問しっぱなし」ではいけません。「シリーズ・オブ・質問」によって、その事項が、質問者の「ライフワーク」になるのである。常に個人質問でもPDCA(Plan, Do, Check, Action)プロセスを考え、連続で事項を追及していく。


2.具体例として
(具体例として書いていますので読み流して下さい)

①問題発見
「財源が右肩下がりの中で、お年寄りの生きがい対策と少子化対策をどうしようか」

②課題抽出
「地域の絆が薄れている。地域子育てという形でもう一度地域コミュニティの再構築ができないだろうか?」

→名古屋市で既に行っている関連施策、文献、他都市の事例、先進国の事例等基礎的知識を構築する
※行政情報サービスのデータベース、新聞記事データベース等を利用する
※国会図書館の利用等。

③名古屋市ヒアリング

「②のような課題があるが、名古屋市としては今現在どのような取り組みが行われ、何が問題であると考えているか」

→名古屋市の施策の歴史をきっちり把握する。相手の土俵を理解し、試行錯誤して現在があることを理解する。

④他都市と比較

「文部科学省と厚生労働省が空き教室の有効利用に補助金を払っている。各都市で、地域コミュニティの起点に、学校という場を選んでいる。」

埼玉県草加市【新田小学校内 新田平成塾】

お年寄りの生きがい対策に空き教室で塾を開いている。地域の子供達との世代間交流を通して高年者にとって住み よいまちづくりを目指し、あわせて共に学ぶ地域社会づくりの醸成の場として設置したものである。

宮城県松島市【松島小学校内 高城保育園分室】

小学校の空き教室を活用して保育所分園を開設し、4・5歳児については幼稚園での幼児カリキュラムに参加させたり、幼児教育の充実を図る ために幼保一元化について試行的に行っている。

→事業内容を調べる。
→次に、名古屋市ヒアリングをもう一度行う。

(1)もう既に類似事業が行われているか?
(2)他都市で進んだ事例があるが、名古屋市では実現不可能なのか?
(3)不可能である理由は何か?財源が足りないのか、制度上無理なのか、条例が存在しないからなのか?それとも、慣習のためか、先行事例がないからなのか?縦割りの壁ゆえか?
(4)さらに、可能であれば、名古屋市の現場で働く人の声をヒアリングする。現場にこそ柔軟な改革案が生まれやすいはず。
(5)また、利用者の声、課題に直面し苦しむ人の生の声も聞けると良い。

→おそらく、名古屋市でできない困難さは、先進事例を取り組む都市でも同様のものに直面しているはず。その困難を克服できた要因が他都市にはある。そのため、視察に赴き、行政側・現場で働く人・利用者の声などヒアリングを重ねる。

→現場視察から得た見識でもって、もう一度当局にヒアリングを行う。本当に実現が不可能なのか?

⑤改善策の提示
「名古屋市では、部局を超えた施策を融合させるという試みが未だおこなわれていないようである。名古屋市の現場サイドも局横断型の効率・合理化された施策を望んでいる。今回、健康福祉局・教育委員会・子ども青少年局・財政局の4局をまたがった『アセットマネジメントお年寄りの生きがい&地域子育て&地域防災&地域コミュニティ再構築&ゆくゆくは地域委員会の担い手と思想を醸成する施策』を提案する」

(○・ω・)ノ-------------end-------------

みなさまにいただいたアドバイスで、今後も個人質問をつくっていきます!
by yamadamana2011 | 2012-10-20 00:16 | 考える

政務調査費が政務活動費に!?いったい何が変わるのか!

またしばらくブログから遠ざかってしまいました。
ごめんなさい!ブログを書いたり、広報・広聴紙を作ったりして、みなさんと意見交換していかなくてはですね。

お伝えしたいことがたくさんあります。
書きたいこともたくさん。
議員になってから1年半が経ち、この世界の怖さも辛さも経験してきました。でもそれ以上に、この仕事に面白さとやりがいを感じています。日本には人財がたくさんあります。私が出会った中でも、心から尊敬でき師と仰ぐ人々はたくさんいます。誰でも志を持てば議員になることができる、そんな制度の必要性をますます感じています。多くの人々により身近に、より開かれた政治に。地方議会のあるべき姿とはそういうものではないでしょうか。

地方議会における様々なことをひとつひとつ、文字で綴っていこうと思います。

【地方議会における議会改革の真価が問われています!】

さて、政務調査費について、今回の地方自治法の改正で以下の点において、変更になりました。

★政務活動費(議員修正により追加されたもの)

(1) 政務調査費の名称を「政務活動費」に、交付目的を「議員の調査研究その他の活動に資するため」に改め、政務活動費を充てることができる経費の範囲を条例で定めることとする。
(2)議長は、政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めることとする。

何がどう変わったかといいますと、

これまで施行規則等で定めていた政務調査費の範囲が、「政務活動費」となって、その交付目的に「議員の調査研究その他の活動に資するため」となったため、

→「その他の目的」ってなんだ!?となります。

政務調査費はその使途がかなり厳しく追及される公費であり、判例や使途基準で縛られています(過去、名古屋市会でも政務調査費に関して市民オンブズマンから訴えられた事件があるそうで、今月の17日に高裁が結審したそうですね。判決が出るのは来年の1月31日です)
そのような中で、今回の改正で「その他」という曖昧な基準が導入されることになると、解釈次第ではなんでも「政務活動費」の名のもとに公費を費やすことができてしまうのです。

→ただし!「範囲を条例で定めよ」とあるように、各地方議会において、自ら「襟を正せるかどうか」、政務活動費の使途基準等について独自の条例を作るよう、命じられています。

→政務調査費に関して、1円から領収書公開が原則とはいえ、未だその使い道に関して、市民の皆さんへの説明責任を十分に果たしているとは到底いえないのが現状です。

→よって、今回の改正を踏まえて、各議会においても条例を制定する必要が出てきました。

【全国市議会議長会のモデル条例案】

そのような中、全国市議会議長会が各地方議会における条例づくりへの試金石として、モデル条例案を作成されました。その条例案に関して、名古屋市会でも各会派から意見集約を行い、明日、議長召集の団長幹事長会議にて、各会派の意向をすり合わせ、名古屋市会全体の意見としてまとめあげることとなりました。われわれ減税日本ナゴヤも以下の意見を付しました。

政務活動費の交付に関する条例案へ意見

●第2条【政務活動の範囲】に関して

『全国市議会議長会モデル案第2条』

 この条例において活動とは、政党活動、後援会活動などの選挙活動を除く、会派活動及び議員活動をいう。

2 会派活動とは、議会内の議員で構成する団体として、政策立案、政策提言、調査研究、住民意思の把握、広報広聴活動等を主体的に実施するとともに、会派に所属する議員が会派の職務を果たすための活動をいう。
3 議員活動とは、政策立案、政策提言、調査研究、住民意思の把握、広報広聴活動等の活動をいう。

→この条文に対する意見として…

○政務活動に関する定義が除外条項のみになっていて、明確でない。

○法改正によって、使途基準を条例で定めることになったので、例えば、東京都議会の条例施行規定のように政務活動費の定義を明確化し、その範囲を限定列挙し、その分類に基づいて使途基準(別表)を整理すべきである。

○会派活動と議員活動の棲み分けが困難であるのと、条文の煩雑さを避けるため、「会派又は議員活動」という地方自治法上の表現に準拠すべきである。

○今回の法改正によって、適用範囲が広げられた、「陳情のための交通費や調査研究以外の文書連絡費」の費目を、「その他の経費」ではなく、「政策提言活動費」等といった名称で明確化すべきである。「その他」という事項はその曖昧性から、使途基準に用いるべきではない。

→したがって、
減税日本ナゴヤ第2条案

【政務活動の定義及びその範囲】
 議員の職務が、市民意思を代表し、政策を形成することであり、議会の役割が、市長その他の執行機関が行う施策の評価及び監視並びに政策の立案であることをかんがみ、政務活動費をもってして経費に充てることのできる活動は、政党活動、後援会活動などの選挙活動を除く、調査研究、情報収集、政策立案、住民意思の把握、広報・広聴活動等を実施する会派又は議員活動をいうとし、次に掲げる通りとする。

 一 市政の課題、議会で審議する案件等について行う調査研究のための活動
 二 市民、政治家、行政関係者、民間の団体等との意見交換その他の情報収集を行うための活動
 三 政策や方針を立案及び発信するため、会派内又は会派間において、政策や方針について意見交換や意見調整等を行う活動
 四 市民等に対して行う広報・広聴活動
 五 国に対して行う政策提言活動
 六 前各号に掲げるもののほか、議長が必要と認める活動

●第9条【収支報告書の提出】に関して

『全国市議会議長会モデル案第9条』

 政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は、別記様式により、政務活動費に係る収入及び支出の報告書(以下「収支報告書」という。)を作成し、議長に提出しなければならない。

→この条文に対する意見として…

○全国の政務調査費の状況をかんがみ、領収書の写し、及び会計帳簿提出の義務付けを明記すべきである。

○活動報告書及び視察報告書の提出を義務付けることを今後検討したい。

→したがって、
減税日本ナゴヤ第9条案
【収支報告書等の提出】
 政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は、別記様式により、政務活動費に係る収入及び支出の報告書(以下「収支報告書」という。)を作成し、議長に提出しなければならない。この場合において、会派の経理責任者及び議員は当該支出に係る領収書その他の当該支出の事実を証する書類(以下、「領収書等」という。)の写し、及び会計帳簿を添付しなければならない。(下線部追加)

●第10条【議長の調査】に関して

→減税日本ナゴヤ意見

第11条等で、【第三者機関の調査】の追加をしてもよいのではないか。神奈川県大和市では「市長の調査権」を明記している。市長に権限を持たすのか第三者機関を設置するかは今後検討したい。

●第11条【政務活動費の返還】

『全国市議会議長会モデル案第11条』

 市長は、政務活動費の交付を受けた会派又は議員が、その年度において交付を受けた政務活動費の総額から、当該会派又は議員がその年度において行った第7条に定める使途基準に基づいて支出した総額を控除して残余がある場合、当該残余の額に相当する額の政務活動費の返還を命ずることができる。

→この条文に対する意見として…

○残余分は強制的に返還するよう、条文に明記すべきである。

→したがって
減税日本ナゴヤ第11条案

 政務活動費の交付を受けた会派の経理責任者及び議員は、その年度において交付を受けた政務活動費の総額から、当該会派又は議員がその年度において行った第7条に定める使途基準に基づいて支出した総額を控除して残余がある場合、当該残余の額に相当する額の政務活動費を返還しなければならない。

ちょっと読みにくくてごめんなさい。
今回はモデル案に対する意見のみでしたので、このような形で書きました。
今後、名古屋市会独自の条例を制定するために、より透明性・公開性に関して先進的な静岡市ですとか東京都の政務調査費条例を研究し、施行規則を詳細に決め、開かれた議会を目指して、市政に反映してまいりたいと思います。
by yamadamana2011 | 2012-10-19 01:53 | 議会改革

減税日本ナゴヤ 西区 
by 山田まな
プロフィールを見る
画像一覧

連絡先

yamadamana2011★
gmail.com 
★→@

最新の記事

外部リンク

ファン

ブログジャンル

画像一覧

イラスト:まるめな