山田まな 活動日記

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感性について

 9月定例会が開催されています。

 議会のなかで議員が行政に問いただすというシーンが本会議や委員会で繰り広げられます。
ときどき、聞いていて、うっと目頭が熱くなる時があります。普通の感覚なら通り過ぎてしまうであろう、当事者の言い尽くせぬ悲しみ苦しみに、深いところまで寄り添って、自分が代弁者たろうとする真摯な議員の姿を見るときです。
 問題の表層をなでるように指摘するといったものではなく、問題そのもの奥深くにぐっと迫って、何が根底にあるのか、ならどうすれば改善されるのかを徹底的に追求している。そして、そこから紡ぎだされた言葉を聞いていると、頭をがつんと殴られたかのような衝撃を受けます。
  「議員の資質は感性だ」、とある議員がおっしゃいました。議員に必要なものは、立派な肩書でも経歴でもない、雄弁さでもない、感性であると。通常なら素通りしてしまうであろう問題に気がつけるかどうか、気が付いて感じ入ることができるかどうか、そういった心のひだであると。やっぱり頭をがつんと殴られました。

 自分の死後、今よりも良い世の中を後世に残したい。子どもを産んで、そんな思いがますます強くなっています。

****

 
 本日、朝日新聞朝刊のオピニオンに作家の高橋源一郎さんが寄稿されました。
 以下、部分的に引用します。

 『忘れられない光景がある。ぎりぎりまで働いて子どもを迎えに行くので、保育園につくのは延長保育のリミットあたり。だから、毎日、近くの駅から走った。すると、たいていすぐ近くに、一緒に走っているお母さんがいるのである。2,3分遅れても文句はいわれないだろう。でも、走るのだ。汗で化粧がはげ落ち、目にうっすら涙の気配。
 「子どもが待っていますので」とはなかなかいえず、まるで罪人みたいに申し訳なさそうに会社を出たこと、子どもが誰もいなくなった部屋でひとりで待っているのではないかと思うと胸が締めつけられそうになること、こんなことなら働くんじゃなかったとつい思ってしまうこと、それらが胸の中に渦巻いているのだ、とぼくにはわかった。なぜなら、ぼくもそう感じていたから。』

 児童虐待やDV、自殺自死、依存症、心の病、そして貧困。数々の社会問題があります。それぞれが単独であるというよりは、連関して存在しているとしばしば指摘されます。
 これら問題の根底には社会経済情勢が深く関わっているのですが、表面化する問題は個々の家庭や個人といったものに帰していきます。自己責任、で切り捨てられていくのはあまりに本質でない。ひとりで抱え込まないで、ふと手を差し伸べられたらどんなに救われるか。社会全体で支え、また立ち向かっていく仕組みを考えていきたいと思っています。

 今朝のオピニオンに大賛成の意をこめて、抽象的なことを書きました。
by yamadamana2011 | 2013-09-26 20:07 | 考える

自助・共助・公助でした

学区で大火事でした!
幸い怪我人はいらっしゃいませんでした。
罹災された方々を町内、区役所、警察と皆さんで手分けしてお手伝い。
なんとか今晩寝泊まりできる場所と、明日以降の目処がつきました。
その後、町内会長さん達がお見舞いに行っています。

災害時の対応に自助・共助・公助が大事であると言われていますが、システマティックにその仕組みが出来上がっているわけではなく、日頃からの町内や学区の連携と、ただただ人々の善意の糸で紡がれていくものだと改めて実感しました。

自治ってすごい!それを外から支えてくれる行政機構の皆さんもありがたいなぁとしみじみと思います。

遅くまでお疲れ様でした。
by yamadamana2011 | 2013-06-04 21:29 | 考える

個人質問の作り方

議会において、執行機関に対し、議員が様々な観点から質問することができます。
過去のブログで、行財政改革に関して、個人質問および代表質問を紹介しております。

さて、「個人質問ってどうやって作っていけばいいのか」をテーマに、青山学院大学教授や名古屋市職員等、多くのみなさんにヒアリングをさせていただいた結果、以下のような段取りで個人質問を築き上げるべきだとの意見を多々いただきました。

それらをまとめてみましたので、ここに掲載させていただきます。
ご協力いただきました皆さま、本当にありがとうございます!

(●・ω・)ノ------------start------------

【個人質問の作り方】

1.優れた個人質問とは

①問題発見
 取り上げるテーマ、課題の現場に赴き調査する

②課題抽出
 テーマ、課題に関する資料を情報公開請求やネット等で調べ、分析する

③名古屋市ヒアリング
 調査、分析結果をもとに問題点等を部局の担当者に問い質す

④他都市と比較
 視察も含めて他都市との比較調査を行う

⑤より多くの人と議論する
 有識者および会派内で議論し、自分の考えを批判的に見てもらい、質問の中身を練成していく

⑥改善策の提示
 これらを通じて名古屋市の抱える問題点を浮彫りにし(③~⑤は何度も繰り返し質問内容を洗練させる)、その解決の道筋を具体的かつ明快に示し、その実現を迫る、

優れた改善策は、優れた調査から自ずと導き出されるであろうから、つまるところ、優れた個人質問とは、どれだけ徹底的な調査をしたかが問われることになる。

2.質問ポイント5!
ポイント1)まず、質問の獲得目標を明確にすること

議会質問には「執行部追求型」、「特定の政策提言型」、「政策の実施状況情報公開型」などいくつかのパターンがある。

★「執行部追求型」
 →執行機関(行政当局)の不正や不作為、怠慢等を本会議場で追求するもの。しばしば、メディアで報道されたものなどを深追いして質問・追求する。

★「特定の政策提言型」
 →課題を抽出し、「今後どのようにするつもりか」という問いを行政に投げかけるだけにとどまるのでなく、「私はこういう政策でもってこの課題を解決すべきだと考えるが、名古屋市でもこの手法をとるべきである!」と具体的な政策を提言する。

★「政策の実施状況情報公開型」
 →市の新規事業、継続事業や個人質問等の進行状況等、確認及び追求する

※いずれも「獲得目標」が明確でなければならない。
⇒質問する議員が、何を獲得したいか、それを明確に意識すること。そして、その獲得目標が、特定の利益集団の利害ではなく、「パブリックな利益」を実現するものであるという、獲得目標それ自体の正当性があるとの確信が必要である。もちろん、「確信」は独りよがりの独善的なものではならない。

ポイント2)獲得目標を獲得するための展開を考えること

①よくあるパターン
⇒「先進事例を示し、他の都市でも実現可能なことは名古屋市でも実現可能である」
これには、名古屋市と他の都市との違いと同じところを検証して、さまざまな反論への対応を準備しておく必要がある。早い段階から名古屋市へのヒアリングを重ね、「他都市では実現可能であったが、何が名古屋市では障害になっているのか」を聞き出す。
 
◎たとえば…
  A)公共施設の屋根への太陽光パネル導入が他都市で先進的に進んでいることを名古屋市に尋ねる
  B)名古屋市では、「光害」「耐荷重」「ボルト」の課題がクリアされていないので、導入できないとの環境局の答弁があった。
  C)太陽光パネルを先行して導入している都市もB)のような課題が存在していたが、克服策を必ず作り上げているはずで、先進都市視察の時に同じ質問と解決法を聞き出す。より具体的・技術的・専門的な解決法になると思われる。
  D)太陽光パネル会社を訪れ、B)の課題をぶつけてみる。C)同様具体的な解決法を聞き出す。自治体以外の最先端の状況を、自分の引き出しで持っておく。
  E)C)とD)を持って、再び名古屋市に質問をぶつける。
 →このA)~D)の手順を繰り返す。

②どこの自治体も行っていない「先進的事例」

⇒他の都市でもやっていない地方自治体では「先進的事例」といわれる、外国での事例を導入するよう提示する。しかし、外国での事例は地方自治制度が異なっていたり、一つの外国での事例だけではパッケージとして日本で実現できなかったりするので、部分を分解して組み立て直すという作業が必要になる。

3)説得的な論理とそれを裏付ける具体的事例をもって立証をすること

⇒「役所は税金を使うところだから、論理が立っていなければならない」
政治も「そこはなんとかと無理を通すもの」ではない。昔は、「交通違反もみ消しは政治家の仕事」などと言われていた時代もあったかもしれないが、そのような「無理を通すことが政治」の時代は過去のものである。

⇒「政治には透明性が求められる」
行政も情報公開制度ができて大きく変わった。お天道様の下で説明できないことはしてはならないし、できなくなった。よって、お天道様の下での論理(大義名分)が必要であるし、それを市民の方々に説明できる論理と証拠が必要である。これができたら「良い質問」となる。

※少なくとも、本屋で売っている「ノウハウ本」(話し方、伝える力、スピーチの仕方、営業トークの仕方など)は、一度は読んでみていただきたい。質問により説得力が増すはずである。

4)なさなければならないことは明確に

執行部追求型でも政策提言型でも、何を求めているか、何を実現しようとしているのか、求めていることははっきり具体的に言わなければならない。「私はこう考えているから、後はよろしく」であってはならない。質問は「質問しっぱなし」ではいけません。「シリーズ・オブ・質問」によって、その事項が、質問者の「ライフワーク」になるのである。常に個人質問でもPDCA(Plan, Do, Check, Action)プロセスを考え、連続で事項を追及していく。


2.具体例として
(具体例として書いていますので読み流して下さい)

①問題発見
「財源が右肩下がりの中で、お年寄りの生きがい対策と少子化対策をどうしようか」

②課題抽出
「地域の絆が薄れている。地域子育てという形でもう一度地域コミュニティの再構築ができないだろうか?」

→名古屋市で既に行っている関連施策、文献、他都市の事例、先進国の事例等基礎的知識を構築する
※行政情報サービスのデータベース、新聞記事データベース等を利用する
※国会図書館の利用等。

③名古屋市ヒアリング

「②のような課題があるが、名古屋市としては今現在どのような取り組みが行われ、何が問題であると考えているか」

→名古屋市の施策の歴史をきっちり把握する。相手の土俵を理解し、試行錯誤して現在があることを理解する。

④他都市と比較

「文部科学省と厚生労働省が空き教室の有効利用に補助金を払っている。各都市で、地域コミュニティの起点に、学校という場を選んでいる。」

埼玉県草加市【新田小学校内 新田平成塾】

お年寄りの生きがい対策に空き教室で塾を開いている。地域の子供達との世代間交流を通して高年者にとって住み よいまちづくりを目指し、あわせて共に学ぶ地域社会づくりの醸成の場として設置したものである。

宮城県松島市【松島小学校内 高城保育園分室】

小学校の空き教室を活用して保育所分園を開設し、4・5歳児については幼稚園での幼児カリキュラムに参加させたり、幼児教育の充実を図る ために幼保一元化について試行的に行っている。

→事業内容を調べる。
→次に、名古屋市ヒアリングをもう一度行う。

(1)もう既に類似事業が行われているか?
(2)他都市で進んだ事例があるが、名古屋市では実現不可能なのか?
(3)不可能である理由は何か?財源が足りないのか、制度上無理なのか、条例が存在しないからなのか?それとも、慣習のためか、先行事例がないからなのか?縦割りの壁ゆえか?
(4)さらに、可能であれば、名古屋市の現場で働く人の声をヒアリングする。現場にこそ柔軟な改革案が生まれやすいはず。
(5)また、利用者の声、課題に直面し苦しむ人の生の声も聞けると良い。

→おそらく、名古屋市でできない困難さは、先進事例を取り組む都市でも同様のものに直面しているはず。その困難を克服できた要因が他都市にはある。そのため、視察に赴き、行政側・現場で働く人・利用者の声などヒアリングを重ねる。

→現場視察から得た見識でもって、もう一度当局にヒアリングを行う。本当に実現が不可能なのか?

⑤改善策の提示
「名古屋市では、部局を超えた施策を融合させるという試みが未だおこなわれていないようである。名古屋市の現場サイドも局横断型の効率・合理化された施策を望んでいる。今回、健康福祉局・教育委員会・子ども青少年局・財政局の4局をまたがった『アセットマネジメントお年寄りの生きがい&地域子育て&地域防災&地域コミュニティ再構築&ゆくゆくは地域委員会の担い手と思想を醸成する施策』を提案する」

(○・ω・)ノ-------------end-------------

みなさまにいただいたアドバイスで、今後も個人質問をつくっていきます!
by yamadamana2011 | 2012-10-20 00:16 | 考える

申し訳ありませんでした

則竹勅仁さんが、昨日付で辞職されました。

同じ党員として、また団長として頂き、この数か月一緒にやってきた、メンバーとして、お詫びを申し上げます。本当に申し訳ありませんでした。

みなさまの信頼を得るよう、ご期待に添えるよう、全力を尽くしてまいります。
by yamadamana2011 | 2011-06-07 07:03 | 考える

★政務調査費の個人支給について

説明責任があるので、日記にたてます。

政調費の個人支給について、「違法ではない」とする理由を2つほど挙げます。ですが、その後、会派としての問題点を1つ挙げます。執行部メンバーではないので、すべて個人的見解です。

1.過去の判例より

会派に渡された政務調査費を、政務調査分担費として、個人支給することが、合法か違法か、過去争われた事件がありました。札幌市の話です(手元にある資料に、日付が載っていないので、またちゃんとした名前は後で書きますね。今ある資料で特定できそうなものは、「札幌高等裁判所第二民事部」「裁判長裁判官 末永進」「裁判官 森邦明」「裁判官 杉浦徳宏」です)。札幌地方裁判所では、「違法」とされましたが、控訴審の高等裁判所で「違法ではない」となりました。ので、確定判決は、上級審の「違法ではない」になります。

政務調査費に関して、地方自治法第100条では、交付の対象を①会派、②議員、③会派又は議員とする、と3種類の方法を認めています。札幌市の条例は、名古屋市と同様に①の、会派支給を定めていました。そのうえで、判例主文。

「政務調査分担費として、会派を通じて各議員に交付された場合であっても、交付を受けた各議員において本件条例の使途基準(※山田注 5月14日「政務調査費とは」の日記に名古屋市の使途基準を掲載しています。ものすごく複雑かつ細かいかつ厳格なので、使いづらいという声が多々あります。が、本来の市政調査のためにならぞんぶんに使えるものです。) に適合した経費に充てた場合には、実質的に本件条例に適合するものといえるから、違法と評価することはできない
 しかしながら、被控訴人(※山田注 札幌市で政調費不正使用を訴えられた会派のこと)は、会派が政務調査費を当該会派に属する偽胃の調査研究活動に必要な経費に充てるため、各議員に政務調査分担費として支払うことは本件条例上当然に許容されていると主張し、かつ、被控訴人がその所属議員に支払った政務調査費分担費の具体的な使途等については、各議員の政治活動の内容そのものにかかわる問題であり、その明細を明らかにするのは相当でなく、またその必要性もないとして、政務調査分担費を会派のために使用したと立証する意思はないという。
 そうすると、政務調査費を会派のために使用したとの立証のない本件では、…(略)…、違法な支出であるといわざるを得ない。」
 わかりにくいですが、つまり、①政務調査費の会派支給のちの個人支給は使途基準に適合していれば、違法ではない。→②しかし、具体的な明細を明らかにせず、会派のために使用したと立証する意思はないと、当該会派は主張。→③それでは、違法となる。

という論旨です。

2.減税日本会派ルール

4月初旬の時点での団総会の時点で、団長が政調費の個人支給の方針について、メディアの前で発言しています。大まかに、①各自、政調費用の政治口座を必ず作ること、②1円単位の全面公開(すべて視察等は必ず報告書を付けること)、③政調費の公開は、個人単位で行う(他党は会派全体で行っているため、責任の所在が曖昧になってしまう)、④不正使用発覚の際も、すべてその個人で、説明責任を負い、訴訟や解職リコールに発展した場合でも、会派全体で責任を負うのではなく、その個人が負う。と、なっていました。
政調費が個人支給されても、政調費の使途基準は厳格に遵守し、月末にはまとめて領収書を会派内の財務担当にチェックしてもらい、市会事務局に提出します。その際、使途基準に適合しているか心配な場合は、その都度、事務局の政調費に詳しい方に、厳しく審査していただく。そして、次の年にすべて公開しますから(私は今回他党の方を拝見しました。それを踏まえ、今後、私の考えとしては、領収書だけでは足らず、報告書を付けるべきだと考えています)、その時に不正使用がされているかどうかチェックされ、不正使用していれば、訴訟もしくは、本会議の場で個人が、糾弾されます。 
 この個人支給の問題は、実は10年くらい前に、名古屋市会で問題になったものでした。その時は、1円からの全面公開制度もできていなかった時でしたから、「使途が明確にできない個人支給はいかん」と結論が出たそうですが、今回は、使途を全面公開するので、状況が変わってきています。

★今回の減税日本の問題点
政調費に詳しい方々にお話を訊きましたが、「問題だ」「問題でない」とバラバラのお答えでした。しかし、総じて、「今までと違うことを始める時は、会派ルールをしっかり公開し、『我々はこうやって政調費を使っていきます』としっかり宣言する手順を踏まなかった」とのご指摘でした。その点、深く反省すべきところです。お騒がせしてすみませんでした。今後は、執行部の方針にゆだねますが、耳にするところですと、領収書と引き換えに、政調費支給型(従来通り)になるような話です(未確定ですが)。その時、帳簿をつける人が必要になりますが、28人の市議の誰かに、28人分の帳簿をつけてもらうのは、なかなか大変なことなので、人を雇うことになりそうです。(控室にいらっしゃる市役所の事務係の方々は、政調費を管理できません。政調費は議員の非公務の活動に使うことを限定しているので、公務でない業務である政調費管理は、市役所の職員さんたちは触ることができません。) 政調費の会派の帳簿管理に、政調費で人を雇うくらいなら、個人単位で、各事務所で自分の分の帳簿管理をして、不正使用などがあった場合、個人が責任を負うというやり方のほうが、より透明化できてよいかなぁと思っています。ですが、「きわめて不適切」とのご指摘がありましたので、そのように思わせてしまったこちらに大変な落ち度がありました。申し訳ありませんでした。

どうも、お騒がせばかりしていて申し訳ありません。28人が一枚岩になること(一枚岩になれずとも、同じ方向を向いていけること)、市民のみなさんの方を向いて、常に市政を執り行うこと、華美に走らず、政局に寄らず、ただ愚直にもコツコツと町をあるき、人の話を聞き、いろんなことを吸収して、政治の場に生かしていけたらと考えています。みなさまには、落胆やお怒りばかり与えてしまっていること、非常に心苦しく、自分が情けなく思っています。本当にごめんなさい。会派がうまく回転できるよう、一刻も早く会派内ルールを整備していくようにします。もうしばらく、軌道に乗るまではドタバタしてしまうかもしれません。どうか、なにとぞ、ご容赦ください。
by yamadamana2011 | 2011-05-29 21:41 | 考える

政務調査費とは

*かなり長文になります。毎度すみません。

今回、6月定例会にて、議会から予算要求が出されることになりました。

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図の通りですが、簡単にまとめますと、

①議会全体で行う議会報告会開催費:414万9千円
②市会だよりを毎月発行する費用(今は各定例会後に発行):2739万9千円
③名古屋市議会で何が行われているか伝える番組を制作し、区役所などで放送する費用:220万5千円
※③に関しての補足説明ですが、区役所などで各種手続きをする際の待ち時間に、市議会のダイジェスト番組を流すというものです。


これは、平成22年3月29日に、市議会によって制定された、【名古屋市議会基本条例】第4条・第5条に基づいて、予算要求が出されています。

この予算が、議会費として最初に要求されたのは、さかのぼること平成22年上半期~
からでした(あとで、議論された委員会議事録の抜粋を掲載します)。

名古屋市議会基本条例
平成22年3月29日
http://www.reiki.city.nagoya.jp/reiki_int_nfm/reiki_honbun/i5021202001.html
(市民参加の促進、市民の多様な意見の反映)
第4条 議会は、市民の多様な意見を把握し、議会活動に反映させるとともに、市民が議会の活動に参加する機会を確保するように努める。また、議会活動に関する情報を市民に公開し、市民に対する説明責任を果たす
(略)
4 議会は、議会報告会を開催し、議会活動に関する情報を積極的に公開するとともに、市民の意見を把握して、議会活動に市民の意見を反映させる。

(広報の充実)
第5条 議会は、市会だより、ウェブサイト、インターネット中継等多様な広報手段を活用し、議会活動に関する情報を積極的に公開し、発信する。
(略)


また、【名古屋市議会基本条例】を制定するにあたって、市民の皆さんのご意見を聴く、パブリックヒアリングが行われており、今回は第4条・第5条にかかわるだろう所を抜粋しました。

名古屋市議会基本条例制定研究会中間報告書に対する市民意見の概要
http://www.city.nagoya.jp/shikai/cmsfiles/contents/0000010/10946/shiminiken_kekka.pdf

(1) 市民参加・市民意見の反映について

■市民の意見が多様化している中で、市民の多様な意見を練り上げる議会の役割というのは非常に重要である。定例会ごとに、区役所くらいで議会では今何が議論になっている、議員はどういう意見を持ってる、こういう意見を話す場を、議員の義務にすれば、より練り上がっていくと思う。

■地域の住民の意見を聞くのに区役所等で年に3回か4回でもいいから、意見交換会をして、みんなが何を言いたいのか、何を希望しているのかを酌んでもらって、議員活動をしてもらいたい。当選した人はみんなの議員で、後援会だけの議員ではなく、みんなのために働いてもらわないといけない。私たち住民も自分の学区の向こうのほうで起きていることは一切わからないから、そういうところで発表すれば、みんなで共有して問題点を話し合えると思う。答えないことは次のときに答えてもらうぐらい働いてもらわないと、議員報酬はとても払えない。

■国会の方は、年に何度か小学校体育館で説明会をやりますというのをときどき見るが、市会と県会では一度も見たことがない。中間報告書では、どういうふうにすることを努力する、どういうふうにしたいと思いますとあるが、そうではなく、こういうことが議会で決まったとか、委員会で出てきたといったことを市民に絶対下ろしてほしい。そういう会議を、今回の地域委員会のように必ずやってほしい。

■議会報告会は年1回以上開催とあるが、やる気が全くないと思う。各区で各会期ごとやるのは当然だ。自分たちがこんなに働いているということを報告するのは当然だ。自分の支援団体だけやっていっていただいては困る。市民の税金を使っているのだから、市民全部に対してやってもらう必要がある。


さて、ここから私の意見を書きます。

①議会全体で行う議会報告会開催費:414万9千円
②市会だよりを毎月発行する費用:2739万9千円
③名古屋市議会で何が行われているか伝える番組を制作し、区役所などで放送する費用:220万5千円


①~③における予算要求の趣旨は、議会解散リコールにつながった「議会が何をやっているのか見えない」という市民のみなさんの声を反映し、「みなさんに市議会の活動を知っていただこう」というものです。

以上の予算、私個人の意見としては、①②は新しく予算をつける必要ないのではないか、と考えます。反対する一番の理由として、各議員年間600万円支給される【政務調査費】があるからです。

この政務調査費、「使いづらい」という声が議員さんの中で多々あがっています。「政務調査活動」と「政治活動」をきっぱり区別し、後者、政治活動には使用してはならない、という指針があります。今回の議会費予算要求で、最優先で議論されるべきは、まず「政務調査費の使い方」についてであると私は考えます。そして、「議会報告会」等にかかる費用は、政務調査費で支払われるべきではないでしょうか。それが、政務調査費の存在する目的趣旨にぴったり合致します。事務所費や人件費で月50万円の政務調査費のほとんどを使うことが、そもそも政務調査費の目的に合致しているのでしょうか。
従来の在り方を考え直す、良い機会だと思います。

以下、引用が長くなりますが、政務調査費に関連する法律・条例をご紹介します。

【地方自治法】第百条  
○14  普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務調査費を交付することができる。この場合において、当該政務調査費の交付の対象、額及び交付の方法は、条例で定めなければならない。
○15  前項の政務調査費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務調査費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする。


上述、【名古屋市議会基本条例】平成22年3月19日
(政務調査費に関する基本的な考え方)
第17条 政務調査費については、使途の透明性を確保するために、領収書等の証拠書類を公開するとともに、政務調査費による活動成果を市民へ報告するよう努める。
2 政務調査費に関しては、別に条例で定める。この条例を制定し、又は改廃するときは、議会基本条例の趣旨を踏まえ、これを提出する。


名古屋市会政務調査費の使途基準及び収支報告書等の閲覧に関する規程
平成13年3月22日
(使途基準)
第2条 条例第4条に規定する政務調査費の使途基準は、別表に掲げる項目ごとに概ね右欄に掲げるとおりとする。

(別表)
調査費
本市の事務及び地方行財政に関する調査研究活動並びに調査委託に要する経費
(調査委託費、交通費、宿泊費等)

研修費
調査研究活動のために行う研修会・講演会の実施に必要な経費並びに他団体が開催する研修会・講演会等への所属議員及び会派の雇用する職員の参加に要する経費(会場費・機材借り上げ費、講師謝金、会費、交通費、宿泊費等)

会議費
調査研究活動のために行う各種会議に要する経費
(会場費・機材借り上げ費、資料印刷費等)

資料作成費
調査研究活動のために必要な資料の作成に要する経費
(印刷・製本代、原稿料等)

資料購入費
調査研究活動のために必要な図書・資料等の購入に要する経費
(書籍購入代、新聞雑誌購読料等)

広報費
調査研究活動、議会活動及び市政に関する政策等の広報活動に要する経費
(広報紙・報告書等印刷費、会場費、送料、交通費等)


事務費
調査研究活動に係る事務遂行に必要な経費
(事務用品・備品購入費、通信費等)

人件費
調査研究活動を補助する職員(臨時職員を含む。)を雇用する経費
(給料、手当、社会保険料、賃金等)

注 ( )内は例示


今回、①議会報告会、②市会だより月例化は、上記下線部「広報費」にあたります。したがって、政務調査費から払えばよいと考えます。

①に関して、これまでも各会派・個人で政務調査費を使って、市政報告会が行われてきました。これを、今回は「個人・会派」でなく、「議会全体」で行うため、「政務調査費は、『会派又は議員に対し』交付されているものであるから、別途予算要求する」という趣旨なのでしょうか。
政務調査費の「個人もしくは会派支給」は、便宜上そうなっているだけに過ぎないと考えます。(そもそも、地方議会に『会派』が必要であるか、議会改革の上で議論すべきものです。憲法93条1項にありますように、地方議会の性格は、『議事(=会合して相談すること)機関』であるからです。)ので、個人・会派で開こうが、議会全体で開こうが、費用を按分すればいいのであって、やはり政務調査費から支出すればいいのではないかと思います。(先日、新聞で政務調査費をいくら使用しいくら余らせたか、%が出されました。「余った分は市に返す」という考え方は私も賛同します。が、高い透明性を持って、市政を良くするために効果的に政務調査費が全額使用されたのなら、市民の皆さんは納得されるのではないでしょうか。)

また、それぞれ異なる会派が「議会報告会」として、全体で決議された結果を一緒に報告すると、少数会派の方の意見が反映されにくくなります。となりますと、議会全体報告会と会派または個人報告会で、どちらがより行うメリットが高いか比較すると、私は後者を選びます。政治で議論されるものは、切り口によって、「正義」が変化するものです。それを多数決によって決まった、ある一面的な切り口のものの結果を報告する。それよりは、自分が投票した政党・議員が何を考え、どう行動したか、じっくり聞きたいというのが、市民感情ではないでしょうか。様々な思想・背景を持つ人間集団の代表である、いち議員の存在理由からすると、個々人で報告会を開くほうが、効果的であると考えます。

話は脱線しますが、ひとつ提案したいことがあります。

議会全体で報告会を行うよりも、超党派で行うのなら、その区のテーマや争点になっている話題を、各区のHPでひとつ公募し、公開討論会を行ったらどうでしょうか。公募で市民の方や有識者、行政の方をお招きし、その中に議員も入り、賛成派・反対派に分かれ、討論会を行う。テーマ決定から、討論会まで、約一カ月の準備期間を設ける。その間、現場を歩き、人々の話を聴き、超党派で理論武装に向けて何度も議論を重ね、討論会に挑む。
そして、裁判員制度のように、無作為抽出で選ばれた市民のみなさんに、賛成派か反対派かどちらの意見がより説得的であったか、審議していただく。その結果によって、何かができるというわけではないですが、①市民の声を集約する場として、②ひとつの議会アピールのイベントとして、③議員の政務調査費を使い市政調査した結果を報告する場として、④かつて、祭り=政であったように、市民に身近でわかりやすい開かれた政治参画のイベントとして、いろいろ効用があるのではないかと考えます。

そのように考えると、単に「議会報告会」と一定に条例化で定めてしまうよりは、各区の議員さんたちで様々なアイデアを持ち寄り、特色ある「報告会」の区間競争を起こすのも面白いですね。そもそも、「議会が何をやっているのかわからない」「議会の広報が足りない」ということで、今回の予算要求が行われたのなら、従来にはない発想で、自分達のアピールの場を作り、マスコミのみなさんに報道していただく。新しいもの、市民のみなさんの興味・関心を引くようなものなら、マスコミのみなさんは取材・報道してくださいますから。それなら、「議会ダイジェスト」のようなものをわざわざ税金をかけてまで作らなくても、番組制作のプロが自発的に作ってくださるのなら、こんなありがたいことはないですね。

逸れました。

②の市会だよりの月例化について。

上のような生き生きとした市政報告や公開討論会を行う前提で、その告知などに市会だよりが使えるようであれば、月例化するのも良いなぁと思います。(そうでないのなら、そもそも月例化する必要があるのか、よくよく審議する必要があります。)
これまで、「後援会の方にしか市政報告会ができなかった」というのも、各議員で配れるビラには限りがあり、個々人で、区全体に全戸配布するには、あまりに費用が掛かってしまいます。それなら、市会だよりに告知を載せ、全区のみなさんの目に触れる機会ができたら、こんなに素晴らしいことはないと思います。

「あ!北区はこんなことをやっている」
「港区の〇〇議員、この日にこんなことやるつもりなら、見に行こうか」

なんて、区をまたがって、市民のみなさんと議員さんが交流できるといい。

となると、個々人で告知のために必要だった経費を、市会だよりの月例化による告知できるので、政務調査費で払えばいいのではないかと思います。

市会だよりの月例化にかかる費用:2739万9千円

この予算を議員75人全員で割ると、2739万9千円÷75=36万5320円

これを12か月で割ると36万5320円÷12=3万443円
(12か月で割る必要はないですけれど)
したがって、毎月3万円、政務調査費から、支払うことになります。

もし、個人でビラをデザインし、印刷し、配布するとなると、一回につき少なくとも約30万~80万円くらいかかりますので、それを思うと、「毎月・安くて・全戸配布」される市会だよりは、素晴らしくありがたい存在になります。

以上、だんだんよくわからないことを申し上げてすみませんでした…。
最近、市政について市役所内でいろいろ勉強しているのですが、「甘い!浅はか!」とよく怒られます。

前例踏襲よりは、新しいことを新しい視点で、よりお金がかからない方法で、柔軟にやっていきたいなぁと。議会改革、身近な議員。「先生」じゃなくて、市民のみなさんの代表者であり続けるために。

以上、結論ですが、

①議会全体で行う議会報告会開催費:414万9千円
②市会だよりを毎月発行する費用(今は各定例会後に発行):2739万9千円
③名古屋市議会で何が行われているか伝える番組を制作し、区役所などで放送する費用:220万5千円

議会が予算を要求していることに関して、

政務調査費を使えばよいので、新たに税金をつける必要がないと考えます。


また、①②に関する要望としまして、

①議会全体の報告会を超党派でやるくらいなら、その区のテーマや争点になっている話題を、各区のHPでひとつ公募し、公開討論会を行ったらどうでしょうか。
(そして、市政報告会はこれまでどおり個々人で行う)

②活発な公開討論会を行う前提で、その告知などに市会だよりを使うなら月例化するのも良いと思います。




下の日記に、平成22年に「市会だより・議会報告会の予算要求」に関し委員会で議論された議事録を掲載しておきます。

お時間がある方・興味のある方、どうぞお読みくださいませ。
by yamadamana2011 | 2011-05-14 00:41 | 考える

まず自分の足で歩くことから

昨日の続きです。

(1)今回の値上げの反対理由
 ①今回は財源があるため
 ②待機児童解消と保育料値上げの関係
 ③「大きな政府」と「小さな政府」

(2)委員会の席を退席した理由

で、昨日のブログでは、(1)①②まで書きました。

今日は、(1)③「大きな政府」と「小さな政府」
と(2)委員会の席を退席した理由を書きます。

わけのわからないことばかり書いていて、申し訳ないです。
自分自身整理しきれていないからでしょうね。

コメント欄で、江口晃司さまより、

現状をしっかり認識し、足場を固めてください。
ぶれない信念を持ち、自分の言葉で主張を述べてください。


嘆きの市民さまより、

減税のための歳出一律カットについては、その影響を、街を歩くときに良く見ていただきたいと思います。公園、公衆トイレ、河川護岸、あきらかに影響が出ていると私は感じています。
 また公が支出をするときには、その金額の多寡だけではなく、コストとパフォーマンスのバランスの観点からも見ていかなければいけないと思いますが、景気対策の意味合いもある公共工事などが、一律コストカットによって支出がその効果をあげていない、つまり末端がどんどん貧しく、苦しくなっている様をよく見てきてください。


とのメッセージをいただきました。
また、いただくお手紙も、同じ内容が書かれています。
6月定例会まで、町を歩きます。また、市政の「ここが問題だ、争点だ」という場所がありましたら、教えてください。

(1)③「大きな政府」と「小さな政府」(と書きましたが、下の文章はテーマに逸れてしまいました…)

―――――以下、余談です――――――――

コメントのやりとりで、一名古屋人さまが「『新しい公共』と新自由主義」という記事を書いてくださいました。

http://ameblo.jp/ichi-nagoyajin/entry-10879144744.html

大きなテーマなので、また別に議論していきたいと思います(勝手にリンク先掲載してごめんなさい。ダメでしたら、下げますね)。

私は海外や国内で、児童虐待やエイズ感染者の村、DV、路上生活者支援など、NPO関係でその現場を見てきました。度が過ぎた「自己責任」論は、徹底的に嫌悪を覚えるものです。

よくよく「左がかっている」と言われましたが、左とか右ではなく、ただ今の社会に存在している様々な苦しみを見ていました。そういった団体は、若い方も多く、かつてのように特に思想を背景に行動していたというわけでなく、みなさん「今おかしいぞ、今なんとかしなきゃ」という一心で、一生懸命活動していたように思います。

現場の方々は、社会そのものの変革を望んだわけでなく、「今ある制度を少し工夫すれば、多くの人が救われる」と、行政にずっと提言していました。かつては、トップダウンそのものでしたから、そんな現場の声は行政にはなかなか届きませんでした。

ですが、「新しい公共」という概念が用いられるようになってから、「市民生活をとりまく様々な団体・アクターが対等な立場で協働していこう」という姿勢が生まれました。

その意味で、「新しい公共」は現場の声を届ける「回路」になったのです。

「小さな政府」でも、「新自由主義」でも、素晴らしい概念は、融合できるんじゃないかなぁと。
もっと考えを深めます。

「行革の具体的なものを示せ」というコメントがありますが、
今はまだ私にはできません(他都市の成功した行革事例を学んでいる最中ですが)。

「外から」あれは無駄、これは無駄、とやって結局うまくいかなかったのが、国政の「事業仕分け」でした。現場の声をまるきり無視して一概に「無駄」と決めつければ、反発をくらうのも事実。河村市長の一律予算カットという方法も、手順をさっぱり踏んでいない点、乱暴すぎる点で、私は賛同しかねます。やはりここでも、ひろく議論のプロセスが重要になってくると思います。(ナントカのひとつ覚えみたいに、言い続けてすみません)

職員さまのコメント、
無駄はある。
なぜなら、この目で市役所の無駄を見てきたから。
一度、はじめた事業は、それをやめると、逆になぜはじめたのか監査でつつかれるからやめない。自分が異動するまでの話なのに、摩擦をおこしてまで無駄な事業をやめない人もいる。雇用を守るために非効率な方法を取ってきた事業もある。
しかし、ここで言う無駄は一般市民の考えている無駄とは違う。
河村も勘違いしていた。予算を使い切る部署など役所生活では見たことがないし、少しでも安い業者が落とすようにいつも努力している。仕事も忙しく、河村に楽をしているといわれるのも心外。


ムーミンさまのコメント、
交通局の赤字削減のための「経営改革計画」について取り上げます。その「経営改革計画」の内容ですが ①全国最大規模の給与カット ②バス営業所の管理の委託 ③公営としては全国初の地下鉄運転業務委託 が三本柱となっています。このうち バス営業所の管理の委託ですが これは神戸・横浜・京都市等いくつかの都市でも既に実施されていることですが 名古屋市の場合 現在 大森営業所と浄心営業所で既に実施済みで 次に野並営業所を管理委託する方向で調整にはいっています。(山田さんのお住まいの西区を走っている市営バスの運転手は市営バスの制服を着ているが実は三重交通の社員なのだ)  バス営業所の管理の委託の効果も先日述べた保育士の場合と同様 退職者の補充の数をしぼりつつ毎年削減されていく人件費の削減がはかれることがあげられます。民間移管実施詳しい方法につきましては 交通局発行の市営交通事業経営改革計画案をご覧ください。


行政の中から、協力者を募る必要があります。(その意味で、行財政改革でなく、行財政『革命』がふさわしいとか、余計なことを言い添えます。)

現場でしか知りえない「無駄」がたくさんある。また、職員さまのおっしゃるように、「一度、はじめた事業は、それをやめると、逆になぜはじめたのか監査でつつかれるからやめない。」との声は、このひと月あまりであちこちの場所で耳にしました。つまり、「自分たちの手ではじめたことは、自分たちの手ではやめられない」というわけです。そういうのを、議員提案なり市長の権限なりで、変えていけたらいいのにな、と。誰かを「敵」に祭り上げるんじゃなくて、ともに協力していけるんじゃないかなぁと。

そういう理想論ばかり言っていると、「既得権を守ろうとする人々から、抵抗されるよ」と忠告を様々受けます。これまで、そういう政治・行政だったから、硬直してしまっている今があるわけで。真の意味で、議員も行政の方も、パブリック・サーバントであるべきですね。ある程度、生活が支えられれば、「足るを知る経済」で、あとはひたすら市民に尽くす。それが人生において、至上の喜びであると。(行政の方々、本当に身を粉にして働かれているので、既得権を守る抵抗勢力は一部であると思っていますが)。

よくわからないことを書きました。
またきちんと具体的に固めて、書きます。

―――――――――――――

(2)委員会の席を退席した理由

理由は、「市会のルールにのっとらざるをえなかった」からでした。
委員会で与えられた席は、「会派を代表するもの」であって、「個人の意見を表明する場ではない」とのことです。したがって、減税日本の会派としての意見は、「予算案に賛成」で、減税日本会派の中で、反対派は少数だったので、委員会メンバーがそれでも反対を表明したい場合は、「退席する」というのが、慣例なのだそうです。

直前まで、自公民とは異なる(地域委員会の予算はついたままの)修正案を提出しようとしていました。その日の朝、委員会が始まる前に、財政福祉委員会の委員長に、「会派として二つの意見を委員会の場で提出する」旨をつげ、「あんたんとこ、党議拘束ないんだろ?別にええよ」と許可をいただきました。

そのあと、市会事務局側で、「市会のルール上、『会派』として席を置いているのなら、そのような行動はできない」と言われ、財政福祉委員会の正副委員長会議で、「反対するなら退席してもらう」と決まり、その後すぐ開かれた委員会の場で、私たちの行動は、退席になりました。

退席になってしまうと、自分たちの意見も意思も委員会の場で表明できなくなります。(残念でしかたないので、「予算案賛成」側の減税日本の要望声明の中に、反対側の声も追加させていただきましたが)。

結局、会派内で徹底的に議論を尽くし、合意形成にまでいたらなかった結果が、直前の退席を招いたんだと反省しています。お騒がせばかりしていて、至らない判断ばかりで申し訳ありません。今回は、最初から最後まで、悔しさばかりです。

そして、何よりも決断の苦しさ。どちらの声も聞き、全体を見渡したうえで、みなさんに納得していただきながら、決断をする。今回は、どれも足りませんでした。「財源があったから」で先のばした議論は、必ずまた来ます。

コメント欄でご示唆いただいた、様々な観点から、一度色んな方々とお話してみます。(できれば、他党の方も含めて、減税施策反対論に終始せず、児童福祉の問題そのものを話せるように)

また、一度「党議拘束がない」というのはどういう意味なのか、市会ルールでどこまでそれが許容されるのか、しっかり検討していきますね。ブログで別に書いていきます。

今晩もまた、長々とおつきあいいただき、ありがとうございます。
by yamadamana2011 | 2011-05-03 00:03 | 考える

大局がまだ見えず

更新が遅くなってしまって申し訳ありません。
議論につぐ議論で、コメント欄が燃え盛っていること、心より感謝いたします。
非常に多くの制約や仮定の中で、ご議論いただけたこと、また更なる議論が交わされるであろうこと、自分ひとりの脳内では到底及ばない視点が山積していること、心が躍るほど嬉しく思われます。と同時に、自分の職責の重さを改めて痛感いたします。
本当にありがとうございます。
どうか、どの方もご自由に議論してください。HPと掲示板設置に向けて、早く私のPC環境を安定させます。

市の職員の方もこのブログをご覧になっている方がいらっしゃるようなので、みなさまの議論されている様子がしっかり届いているようです。私もコメント欄での議論に深く関わればよかった。政争に巻き込まれるのは、議員の本分じゃありません。「市民に背を向けて政治をするな」、河村さんの言葉です。

また、このコメント欄のように熱く議員内・議員間討議ができたらよかった。ひとえに私の力不足です、申し訳ありません。6月定例会に向けて、ひたすら市政・施策を学びます。

コメント欄でも何度か指摘されるように、ややもすれば、委員会や議会の議論が保育料値上げそのものより、「減税の賛否」に流れてしまいがちでした。そこもまた残念です。

それでは、今回の保育料値上げに関する私の意見を書きます。拙い視点であること、コメント欄の議論まで成熟したものでない事、重々痛感してはおりますが、書きます。

(1)今回の値上げの反対理由
(2)委員会の席を退席した理由
の二点になります。また、長くなりますが、おつきあいくださいませ。

(1)今回の値上げの反対理由
 ①今回は財源があるため
 ②待機児童解消と保育料値上げの関係
 ③「大きな政府」と「小さな政府」

①今回は財源があるため
「今回の」値上げを反対したのは、深いところまで議論がつくせず申し訳ないのですが、シンプルに「財源があるから」です。

22年度市民税10%減税施策が議会に否決されまして、「行財政改革で生み出した161億円」が、減税施策を行わないため、浮きました。(※これまでも、名古屋市はずっと行革を行ってきましたが、この金額にまで到達できたのは、やはり減税施策ありきだったためといわれています。河村さんのいう「鉛筆一本まで削減するような行革」ができたのは事実で、本来は委員会でも鉛筆が配られていたのを、今は配られなくなりました)

その浮いた財源で、被災地域支援や「待機児童解消施策」などが行われました。また、国から支払われるはずの地方交付税や許可されるはずだった臨時財政対策債が、50億円減額されたので、その補填にも、この財源をあてています。

今回、「待機児童解消施策」で20億円の予算がつきました。

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それらを予算に計上してもなお、「減税施策の留保分(以下、『留保』)」として、62億円が存在します(横井議員のブログで指摘されていたものです)。この62億円の行方については、後ほどブログで書きます。

また、この『留保』から、3億円が被災地域の支援のため、支払われました。3億円の内訳は、岩手県・宮城県・福島県にそれぞれ1億円分ずつ、自動車や電機自動車などの贈与です。

それでも、59億円の財源が、何に使われるか用途が定まらないまま宙に浮いています。一部、ご指摘があるように、震災による影響で法人税の税収が大幅に下がるとの懸念があるため、「59億円」自体、無くなってしまう可能性もあります。また、河村市長は、「減税施策を行うために生み出されたお金。市民のみなさんに返したい」と、減税財源として残しておきたいとも考えられています。

ただ、この予算は、「22年度市民税10%減税施策が議会に否決されて、宙に浮いた財源」であり、その22年度分については「減税ありきではなく、市民サービス拡充に利用すべき」という議会の主張にも理があると私は理解しました。

(話はずれますが、河村たかし市長が66万票という圧倒的支持を得て市長になりましたが、減税日本市議団は全体でも26万票で、過半数の議席を得られず。このことは、「議会と対立せず、よくよく議論したうえで、市政を行ってほしいという民意である」、とよく他党の方がおっしゃいます。なるほど、その通りだと私は納得しています)

「今、値上げが必要か」にこだわったのは、この財源が存在するためでした。言葉を悪く言い換えますと、この財源が存在したために、「議論を先送りにした」とも言えます。その点は、批判を受けてしかるべきところであります。(根本的に、福祉政策についてどうしていくかは、③の論点につづきます)
ただ、今回1000年に1度の大震災の影響は、名古屋に、特に中小企業で如実に表れてきており、経済の冷え込みは例年に輪をかけて増しました。また、大企業でも、派遣切り・雇用・生産の縮小化傾向などから、震災による経済への打撃は日本全体を覆っています。さらに、増額予定であった子ども手当政策が立ち消え、震災増税がささやかれる中、これらすべての影響を一身に受けるのが、若い世代・子育て世代のみなさんです。そのようなさなかで、「今年の値上げは待ってほしい」というのが、私の意見です。

さらに、今後必要な議論としては、「全体としてどう考えるのか」、――「大きな政府」か「小さな政府」か、です。「税の負担は低負担のまま、市民サービスを拡充すべき」というのは、税収が冷え込み、社会全体が縮小していく今日の日本では、無理です。「高負担高福祉」型社会か、「低負担低福祉」型社会か、それとも第三の新たな思想が生まれるか。どちらの社会がいいか、広く市民のみなさんの間でも議論される必要があり、そのどちらの社会が良いかを選挙で選んでいただく(やはり③に飛びます)。

そこで、「増税でいいのか」さまがコメントされたように、

「不要不急の事業、というのは簡単なのですが、本丸御殿でも賛否があるとすれば、不要不急の事業というのは何でしょうか。要するに、なにを新しくはじめて、なにをやめて、なにを増やして、なにを縮小するか、ということですが、なんでも、賛否があるのです。自分の関係は、やめてほしくないし、縮小してほしくない。やめるべきではないし、削るべきではない。ほかにやめることが、削るところがあるはずだ。そう誰もが思うのです。そうすると、なにもやめることはできず、なにも削ることはできない、ということになります。それは増税路線です。現場を見たり、当事者に話を聞くのは、事実を確認するということでは大事なのですが、最後は、相対的な比較、あるいは、全体としてどう考えるのかというビジョンから、決断するしかないと思います。今まで通りでよいとするのではなく、なにをやめるのか、縮小するのか、決断するのが行革だと思います」


必ず、何らかの分野を、官ではなく、「民間にできることは、民間で」と、民に担ってもらうことになっていきます。今回、それが「児童福祉」であって、議会で議題にのぼる必要があったのは、「児童福祉の分野を、社会全体の公共の福祉として、行政が担っていくのか、もしくは、民間活力や市場メカニズムを導入し、市のコストを削減し、民間が担っていくのか」でした。
国の方針でも、「児童福祉の新システム」を導入していくことが決められました。これまで、名古屋市の児童福祉の分野は、「公・社会福祉法人・NPO」の3種類の団体に限られていましたが、『新システム』では、児童福祉に企業の参入を許す、というものです。

サムさまがコメントされた
「民営保育園には国庫補助がつきますので、民営保育園が増えています。ブレーキがかかっている地域は、民間参入を阻んでいる自治体、株式会社の保育園補助を認めないといった自治体かもしれません。名古屋市もそうかもしれません。そうならば、規制緩和・民間開放により保育定員を増やすということも検討すべきかもしれません。」
は、今後の児童福祉をどう名古屋が担っていくのか、考えるのにとても良い指摘だと思います。

また、もう一点「今、値上げか」で気になっている点は、「減税するから、保育料値上げ」の議論でした。852名の方の署名をすべて拝見させていただきましたが、ほとんどすべてその論旨でした。「保育料値上げして、認可保育園を増やす」など、1億円の財源の行方が明確に、さらに負担増の保護者のみなさまにも納得していただいた上での値上げであれば、ここまで波紋を呼ばなかっただろうと考えています。また、他党の方が「行財政改革の取り組みの中に、保育料値上げが組み込まれていた。」と批判されるように、「減税するから、保育料値上げ」というわかりやすい構図が前に出すぎて(メディアもそうでしたね)、深い議論を議会で行えなかった点も、今回は残念でありました。

セイントさまのコメント
「行革と減税を直結するのも、おかしいですよ。行革は、減税をしていない自治体でもやっていますし、減税をする前から名古屋市でもやってきたはずです。行革は、よりよい行政をするために、常にやることですよね。河村市長は、「減税の財源は行革でねん出する」と言っていたと思うけれど、「行革でうみだしたお金を全部減税にあてる」と言っていたわけではないし。」


のご指摘がまさにその通りだと思います。ですが、それが実に見えにくかったのが、いけなかった。

名古屋市の行革⊃河村市長の行革で生み出した減税財源
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(※この図はあくまでわかりやすくしたものであって、オレンジの丸と青の丸の面積が限りなくイコールに近いものかもしれません)

で、前回の日記にも書きましたように、今回の保育料値上げは、減税財源に直接的にかかわるものではなく、「受益者負担による税負担の適正化」を掲げた財政局の「財政規律を正す」行革であったわけです。それらを踏まえたうえで、前の日記、コメント欄以下のような議論がつくされてしかるべきでありましたが、その前段階で議会の議論が終わってしまいました。

②待機児童解消と保育料値上げの関係

待機児童解消=保育料値上げの構図は、巡り巡って繋がりますが、厳密に言えば、違うもので、施策としては別立てです。したがって、「保育料値上げするから、待機児童が解消される」という構図も少し本質からずれてしまうような気がいたします。

議論1
1)市が予算をつけて、待機児童解消施策を行う。(施策の一つとして新たに予算がつく)
      ↓
2)待機児童問題が解消され、これまで保育所に行けなかった子どもたちが保育所に来ることで、市の負担金がそれだけ増加する。(保育料への補助金はまた別の施策で、別に予算がついています)
      ↓
3)そこで、市の負担金の増加分を、「受益者負担」の原則によって、保育所を利用している方々に負担していただく。

よって、「待機児童解消後に、市の負担が増加するので、その分、受益者負担の原則によって、保育料値上げ」だと思います。

議論2
また、別の議論で、これまでも段階的に保育料が「受益者負担」の原則によって値上げされてきました。(コメント欄でも再三指摘されています。これまで他党のみなさんも、「受益者負担やむなし」と値上げを議決してきました。昨年と今年のみ、減税を反対する理由のひとつに、保育料値上げ反対を出されているように思います)つまり、「待機児童解消とは関係なく、別の観点から、保育料値上げはされてきた」ということです。

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数年前(何年前かは資料を役所に置いてきたため、また確認し次第書きます)、「ゼロ負担」
ということで、様々なものが無料でした。保育料もまた無料でした。しかし、日本経済が縮小の一途をたどり、高度経済成長期のような税収が望めなくなった。国政でも「自由主義」・「新自由主義」と、「小さな政府」論、「自己責任」論が謳われるようになりました。国からの補助金も児童福祉の分野で減少していっています。その時に用いられるのが、「受益者負担」の原則です。
児童福祉、保育の分野で徐々に「受益者負担」の原則が適用されていますが、それでもなお、名古屋市は「(高柳さまのコメントのように)子育ては、社会全体で支援していかなければならない」という考えでもって、国の定めた義務規定以上に、保育分野では補助をしています。

コメント欄で「減税政策と保育料の問題は関係ない」という意見を何度も読みました。おっしゃるとおり、直接的には繋がっていません。今回の議論では、特にその相関関係がごちゃ混ぜになってわかりにくくなってしまいました。が、根幹のところは繋がっているという意見に私も賛同します。つまり、「低負担低福祉」型社会=「小さな政府」=「減税政策」である、ということです。

(1)③と(2)に関しては、明日続きを書きます。
拙い議論、しかも、最終的な結論を導けていないままで申し訳ありません。減税日本である以上、私は小さな政府論者の一員であります。「民間でできることは、民間で」、市場メカニズムをとりいれ、価格競争によって、経済を再生循環型にするべきと考えています。今のところ、民間で市民サービスがさらに向上されると考えているものが、「スポーツ会館・区役所講堂・図書館の運営」などです(まだまだ不勉強です。町を歩き、施策の現場を学びます)。が、どこまでを民間にするのか、公共が利益を度外視にして担わなければならないものは何か、その線引きがまだ自分の中で定まっていないです。
by yamadamana2011 | 2011-05-02 00:55 | 考える

受益とは何で、受益者とはだれか

保育料値上げの問題に関して(長くなります)。

「減税の財源として、値上げした」というご批判がありますが、そんなわかりやすい議論ではなく、非常に悩ましい問題です。

ですが、我々もまた、必ずしも値上げに賛成しているわけではありません。「受益者負担」の受益者とは、だれか。子どもは社会全体の財産で、子どもの福祉・教育・健全なる成長の帰結は、社会全体に益するものであります。また、「女性の社会参画」を目指すにあたり、働くお母さんの環境を整えることこそが、景気回復の一助になり、それもまた社会全体を益します。「子ども手当」政策がぶれている中、名古屋市の市としての方針は何か。「子育てしに、名古屋に来てちょ~よ」という河村市長の発言。市はなんでもかんでも「受益者負担」の原則を当てはめればいいものではない。「優先順位を!」 病院局長の好きな言葉です。「選択と集中!」であります。優先順位を決め、そこを集中して手厚い福祉を。誰もかれも願いを叶えられるわけではない。財源に限りがある。では、何を誰をどんな思想で?


それを申し上げたら、「社会主義だ!」と役所の方に、言われましたが、それはまったくの暴論でありまして。しかし、「今回は、広く市民の皆さま、とくにお母さま方に理解していただき、話し合う機会を設けなかった我々にも落ち度がある。急に値上げされて困るご家庭もある。」とおっしゃられる役所の方も。「子育て手当値上げをあてにされていた家庭もある。国の方針がぶれてすぎて、それに振り回される若い子育て世代が大変だ!」という減税日本内部からの声も。

今回の値上げで、問題になっているのは、「行財政改革の取り組み」という財政局が出した報告書の中に、この保育料値上げの項目が入り込んでいたことです。

「減税のための行革で、市民サービスが削れているではないか」というご指摘。
財政局側の反論としては、「財政規律を正しくしたことは、行財政改革の一環である」とのこと。河村市長のいう「行革」と、財政局が考える「行革」では、そもそも定義が一致していないように思われます(もしくは、私の理解が財政局の「行革」の定義とは一致していないのかもしれません。)「行革の定義」に関しての議論は、今度財政局の担当者と2時間話し合うことになりましたが、それは、また別の議論で書きます。

これらを踏まえたうえで、以下のデータを掲載します。

①「名古屋市における就学前児童の保育所・幼稚園の利用状況」
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白黒で見にくくて、申し訳ありません。薄い灰色の部分が、保育所利用の園児の割合です。全体で約12万人の児童がいる中で、3歳未満で保育所に通っている児童は約3万人。残りの9万人は、保育所に行っておりません。ここで「預けたくても預けられない」という、待機児童の問題が関わってきます。

②「保育所運営費と財源」
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薄灰色の部分が、名古屋市が負担・助成している部分。右※の部分は、名古屋市が国の指針を飛び越えて、独自に助成している部分です。

③「保育所運営費の内訳(3歳児未満)」
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まず、0~3歳と3歳~で分けられるのには、理由があります。
0~3歳児は、とても手がかかるので、保育士1人あたりにつき児童約3人までしか、面倒をみることができません。
3歳児以上になれば、保育士ひとりあたりにつき、児童約30人ほど面倒をみることができます。(この人数は、暫定です。)

そのため、かかる費用が異なるので、0~3歳児と3歳以上児では、わけて考える必要があります。

◎3歳未満児

表のとおり、年間一人当たり平均193万かかる保育料のうち、①+②+③と名古屋市は年間130万円助成しております。この時、①の軽減というのは、広島市に続き、名古屋市は全国で2番目に多く負担しています。

④「保育所運営費の内訳(3歳以上児)」
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◎3歳以上児

やはり、手がかかりにくくなる分、年間でかかる費用が大幅に安くなっています。

⑤「平成23年度保育料改定案と国基準保育料の比較(3歳未満児)」
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見にくい表ですが、この表は、前に載せた④⑤の表「徴収」という箇所に関してのものです。「徴収」とは、保育料をご家庭に負担していただく部分のことです。

この「徴収」の部分も、一律おいくら、ではなく、所得に応じて変化する「応能負担」。つまり、支払能力に応じて負担していただくようになっています。

この表で、読むべき場所は、

①改定前市保育料と改定後市保育料
月、一人当たり200円~900円値上げになっています。

②国基準保育料
国が定めた保育料の基準と比べ、ご家庭の負担を和らげるため、基準よりも安くなるよう助成金を多くする施策をとっています。さらに、応能負担はきめ細かく細分化されています。

⑥「平成23年度保育料改定案と国基準保育料の比較(3歳以上児)」
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こちらも同じようになっています。

以上がデータです。

これらを踏まえたうえで、今回の値上げ施策に至ったのは、待機児童問題の解消があるからです。保育所の増設。さらに、これまで保育所に行けなかった子どもたちが保育所に来ることで、市の負担金がそれだけ増加する。

そこで、「受益者負担」の原則がでてくるわけです。

この受益者負担の原則とは、平成15年「今後の福祉のあり方検討分科会」で話し合われた結果の報告書、【今後の福祉のあり方について】3ページに登場します。

<給付と負担の原則の確立>

○国の基準と上回る上乗せ・横だしサービスは、その性質に応じ、所得制限を導入するなど、真にサービスが必要なものを対象に施策を実施する。
○給付に対する費用負担は、サービスを受ける者と受けない者との負担の公平化の観点から受益者負担を原則とする。
~略~
○保育所等の社会福祉施設における徴収金の徴収基準については、家庭においても負担することとなる飲食物および日常生活費等は利用者の負担が原則であることを考慮のうえ策定する。


さらに、4ページ。
保育料については、現在、国基準に対する徴収率は57.3%と指定都市で最も低い状況となっており、保育料の軽減額は平成14年度予算で44億円を超える金額となっている。保育料の水準は、働きながら子供を育てやすい環境を作ることを考えるうえで非常に重要な点であるが、現在、所得税非課税で市民税非課税の世帯であるB階層については、無料、所得税非課税で市民税課税世帯であるC階層についても大幅な軽減となっており、所得の多寡に関わらず本来誰もが負担すべき食費相当について負担していることを考慮すれば、少なくとも食費相当については利用者が保育料として負担すべきものと思われる。



以上の議論です。

「子育ては社会全体にとって受益なのはいい。でも青天井に、保育所に通う児童のみ、際限なく援助するのか。」とも役所の方はおっしゃった。

では、

①なぜ「今」値上げか。
②女性の社会参画の視点がすっぽり抜け落ちているように思うが、「働くお母さん」の働きやすい環境整備という観点からはどう議論するか。

と、まだまだ議論を深めなくてはいけない。

さらに、河村市長のいう「市民サービスを削らない行革」だと、行革の定義そのものを突き詰める必要があります。

まだまだ減税日本の党内では議論が揉めております。

「あなたはどう考える?」にまだはっきりお答えできなくて申し訳ないです。

悩ましい、悩ましい問題です。(やや値上げ反対に揺らいでいますが)

誰の願いも叶えられる理想の社会ならいいのに、限りある財源の中で、どこかに線を引かなければならない。議論を尽くします。声をきかせてください。
by yamadamana2011 | 2011-04-21 07:51 | 考える

保育料値上げの問題 part2

これまでのご意見をまとめました。

もう少し資料やデータを提示できるよう、今日かき集めてみます。
が、以下のご意見集を委員会メンバーにお渡ししてみることにします。

【これまでのまとめ】

『保険料値上げ問題について』

財政局が「行財政改革の取り組み」に、「保育料値上げ」を入れたこと、理解ができなくて、問い合わせたところ、「受益者負担」という言葉が出てきました。

つまり、「その事業によって特別に利益を受ける人々に、金銭を負担していただく」という考え方です。

財源には限りがあり、全員の福利厚生を満たすのは無理。ならば、限られた財の再分配をするにあたって、より多くの人々がその恩恵に預かる事業を優先しよう。限られた人々にしか恩恵がない事業なら、それに対し税金を多量に費やすには、恩恵を受けない人々にとって不公平になる。という思想から来ているようです。

ただし、これは行政の観点です。

―――――――――――――ここから、投稿された意見

意見1:保育所を運営するものです。 at 2011-04-17 09:22 x

私たちは、日々働きながら子育てをする母親を肉体面と精神面からいかに支えられるかを考え保育所を運営しています。

このたびのような保育料の値上げという金銭面での負担には運営事業者として、耐え忍んでいる母親にかける言葉が見つかりません。

減税しながら保育料を上げるということについて、議員としてどのようなお考えでしょうか。

また、現在の小中学校では、一部を除きエアコンが整備されていません。全市のエアコン化をするには、100億程度かかると言われています。昨年の猛暑では、3階の教室が39度まで室温が上がったデータがあります。

子どもたちの保育・教育環境を整備せず、減税を実施し、そのツケをまた子どもたちに押しつける政治にはなっていないでしょうか?

意見2:保育所運営者様へ at 2011-04-17 12:18 x
減税をしながら保険料を上げる・・・これがご不満なら、なぜ河村一派を支持したのか・・・
では、原資をどこから捻出すれば良いとお考えなのか逆にお聞きしたい

税金には、富の再配分という機能がある事はご存知だと思います
(稼いでいるものは多くの負担をし、そうでないものは負担が少ない、しかし公共サービスは同じように受けられる等)
このような中で、貴保育所への補助金の類もまかなわれています
つまり、富める者からの税金によってまかなわれている部分が存在します
さて、今回の減税案では、一律10%の減税となっています
富める者もそうでない者も、その税負担額を一律カットです
富める者は、大歓迎でしょう、しかし、結果税収は減少します
河村一派の言われる行財政改革は、確かに必要でしょうが、移動図書館のように削られる部分も必ず出てきます
それは、保育所への補助にも多少は波及するでしょう
なぜなら、富める者からの税収が減ったからです
公の負担(税金)を減らすのならば、自らの面倒は自分で見ろという事です
河村氏は、リバタリアニズムからの立場での信条を声高に訴えますが、庶民には到底利益があるものとは思えません

意見3:保育所を運営するものです。 at 2011-04-18 07:57 x
本日の委員会での内容をアップいただけるという回答をお聞きし大変ありがたく存じます。(ネット中継も拝見しますので、積極的な発言を期待しています)

さて、「受益者負担」と書かれていましたが、保育における受益者負担は、誰が受益者であり誰が負担すべきと考えておられますでしょうか?
ここからスタートしないと、議論がはじまらないと考えます。

ところで、根本的なところとして、私立の保育所が個人負担や補給金など、どのように運営されているかをご存知でしょうか?

他の方のコメントで、「白熱教室」に影響されたような方が、保育所運営について事実とは異なるコメントされていました。民間保育所運営や収益を前提としていない社会福祉法人会計をご理解いただきながらコメントいただけるとありがたいです。

意見4:え at 2011-04-18 18:50 x
保育サービスという商品の受益者、それはそのサービスを利用するものでしょうに・・・
他に誰が利益を受けるっていうんですか?
その母親が働く会社ですか?お言葉ですが、極端な話、その方じゃないといけない理由は存在しないんです
もし、その方で無いと賄えないような事情が存在すれば、それを必要とする側(企業)が保育サービスを、その方に対して提供するでしょう
それが、既存保育サービスを利用するための補助か、直接保育サービスを提供するかは別として

意見5:保育所を運営するものです。 at 2011-04-18 23:05 x
>保育サービスという商品の受益者、それはそのサービスを利用するものでしょうに・・・

・・とのコメントについて、「え」さんと討論するつもりはありませんが、もし、「保育を受ける側が負担する」というのみの回答であれば、受益者である保護者が全額負担すべきところを、何故、保育運営の補給金として、国民・市民の血税を投入するのですか?・・と問いたいです。

つまり、国民の血税の使い道を、「保育」という世界で、どのような哲学で支出し理解を求めていくかをお聞きしたいという意味です。

意見6:業界団体として at 2011-04-19 00:09 x
どのような哲学で支出を要求するのか、そこは、要望団体である保育園側がまずは示すべきではないのでしょうか

保育運営の補給金が、どういう性質のものかは深く理解していませんが、私立学校在学者への助成金の場合は、公私格差の穴埋め的性格で支出されているものがありますね

意見6:プレセア at 2011-04-18 23:21 x
それでなくても待機児童が解消されない問題やら、市立保育園の保育士さんの半分近くがフルタイムで年収二百万円台の官製ワーキングプアで働かされている臨時職員やら、くだらない減税などしている金なんか今の名古屋市に一円も無いというのに・・・

意見7:通りすがり at 2011-04-18 23:37 x
皆さんいろいろ事情はあると思うけど、保育所に預けてでも働かなきゃいけない人ばかりじゃないよね。結局子供よりも自分が可愛いい人もいるんでしょ?保育所という子供置き去り母親エゴ装置に金出すなら、よっぽど子供を産み育てて国家の礎を築いている家庭に子供手当よりも高額な手当を渡して奨励すべきでは。子は財産、それを産み育てる人々には最大限のフォローがあって然るべきだ。行政の姿勢はおかしいと思うけど、ただ闇雲に保育料値上げ反対って言ってる輩は短絡的に子供を預けて逃げてないで真剣に子供と向き合うことを考えるべきだと思うけど。もちろん収入面でどーしてもっていうなら、それこそ生活保護に向かうべきでは?こんなこというと袋叩きかwww

意見8:ところで at 2011-04-18 23:57 x
安易に生活保護に頼り、その後、生活の改善のための努力をしない者への処分をどうするかですよね
現行では、認定してしまうとなかなか切れません
それこそ、某団体や某政党関係者が黙ってないでしょうw
自らに改善の意識がない者への処分を厳格に行う事ができるようになればよいとおもうのですが…
生活保護は国民の保護制度なのであるから、外国籍に身を置いているのならば、自国政府に保護を求めるべきだと書くと、それこそ袋になりそうですね・・・w

意見9:ながの at 2011-04-19 00:22 x
結局国の制度疲労なんだよね。核家族進めた弊害もそうだけど爺婆が家庭内で面倒見ていた時代には出なかった不平。エゴといえばエゴ。子供の育児を放棄し換金しているだけともいえる。生活保護も同じ、権利しか主張しない人が必要な人を圧迫している。世直しするなら手を付けるのはそこからじゃないとね。。。。3倍はため息出る国が見るべきで地方に負担はなんだかな。
生活保護って国民の権利ですか?住民の権利ですか?と当たり前な問いかけをしてみる。それで負担はだれがしてるの?当たり前の答えを期待してみる。その上で幼児こそ生活するのに保護が必要だが足りてるのかと問うてみる。生活保護家庭では保育負担が掛からないのはおかしいよね?

意見10:いつも朝の挨拶を下さる方(メールでの投稿)

ブログの中でも書かれているように、受益者負担という考え方は確かにあります。でもこれは、例えば、高速道路を利用する者に対して高速料金を徴収するとか、ちょっと例えは違いますがタバコを吸う者にはたばこ税を払う義務があるなどという経済が主導する場合に適用されるべきものであると考えます。

殊、教育というものは今現在の即効の効果があるわけでなく、20年30年先の日本という国に対する超長期的な効果を期待するものであって、しかもその効果は、私のような独身で子供もいないような者に対してもその効果が波及する種類のものだと思います。

ですから、行政の担当者としては何十年先のことまで考えられない、現実問題として財源がない、というのが本音ではあるでしょうが、将来の輝かしい日本の未来のためにも、ここは踏ん張りどころではないでしょうか。東北のあの大震災では家族を亡くした子供が100人近く居たとか・・・。そんな子供たちのため、まだまだこの東海地方は恵まれてます。
by yamadamana2011 | 2011-04-19 08:17 | 考える

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