山田まな 活動日記

政務調査費とは

*かなり長文になります。毎度すみません。

今回、6月定例会にて、議会から予算要求が出されることになりました。

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図の通りですが、簡単にまとめますと、

①議会全体で行う議会報告会開催費:414万9千円
②市会だよりを毎月発行する費用(今は各定例会後に発行):2739万9千円
③名古屋市議会で何が行われているか伝える番組を制作し、区役所などで放送する費用:220万5千円
※③に関しての補足説明ですが、区役所などで各種手続きをする際の待ち時間に、市議会のダイジェスト番組を流すというものです。


これは、平成22年3月29日に、市議会によって制定された、【名古屋市議会基本条例】第4条・第5条に基づいて、予算要求が出されています。

この予算が、議会費として最初に要求されたのは、さかのぼること平成22年上半期~
からでした(あとで、議論された委員会議事録の抜粋を掲載します)。

名古屋市議会基本条例
平成22年3月29日
http://www.reiki.city.nagoya.jp/reiki_int_nfm/reiki_honbun/i5021202001.html
(市民参加の促進、市民の多様な意見の反映)
第4条 議会は、市民の多様な意見を把握し、議会活動に反映させるとともに、市民が議会の活動に参加する機会を確保するように努める。また、議会活動に関する情報を市民に公開し、市民に対する説明責任を果たす
(略)
4 議会は、議会報告会を開催し、議会活動に関する情報を積極的に公開するとともに、市民の意見を把握して、議会活動に市民の意見を反映させる。

(広報の充実)
第5条 議会は、市会だより、ウェブサイト、インターネット中継等多様な広報手段を活用し、議会活動に関する情報を積極的に公開し、発信する。
(略)


また、【名古屋市議会基本条例】を制定するにあたって、市民の皆さんのご意見を聴く、パブリックヒアリングが行われており、今回は第4条・第5条にかかわるだろう所を抜粋しました。

名古屋市議会基本条例制定研究会中間報告書に対する市民意見の概要
http://www.city.nagoya.jp/shikai/cmsfiles/contents/0000010/10946/shiminiken_kekka.pdf

(1) 市民参加・市民意見の反映について

■市民の意見が多様化している中で、市民の多様な意見を練り上げる議会の役割というのは非常に重要である。定例会ごとに、区役所くらいで議会では今何が議論になっている、議員はどういう意見を持ってる、こういう意見を話す場を、議員の義務にすれば、より練り上がっていくと思う。

■地域の住民の意見を聞くのに区役所等で年に3回か4回でもいいから、意見交換会をして、みんなが何を言いたいのか、何を希望しているのかを酌んでもらって、議員活動をしてもらいたい。当選した人はみんなの議員で、後援会だけの議員ではなく、みんなのために働いてもらわないといけない。私たち住民も自分の学区の向こうのほうで起きていることは一切わからないから、そういうところで発表すれば、みんなで共有して問題点を話し合えると思う。答えないことは次のときに答えてもらうぐらい働いてもらわないと、議員報酬はとても払えない。

■国会の方は、年に何度か小学校体育館で説明会をやりますというのをときどき見るが、市会と県会では一度も見たことがない。中間報告書では、どういうふうにすることを努力する、どういうふうにしたいと思いますとあるが、そうではなく、こういうことが議会で決まったとか、委員会で出てきたといったことを市民に絶対下ろしてほしい。そういう会議を、今回の地域委員会のように必ずやってほしい。

■議会報告会は年1回以上開催とあるが、やる気が全くないと思う。各区で各会期ごとやるのは当然だ。自分たちがこんなに働いているということを報告するのは当然だ。自分の支援団体だけやっていっていただいては困る。市民の税金を使っているのだから、市民全部に対してやってもらう必要がある。


さて、ここから私の意見を書きます。

①議会全体で行う議会報告会開催費:414万9千円
②市会だよりを毎月発行する費用:2739万9千円
③名古屋市議会で何が行われているか伝える番組を制作し、区役所などで放送する費用:220万5千円


①~③における予算要求の趣旨は、議会解散リコールにつながった「議会が何をやっているのか見えない」という市民のみなさんの声を反映し、「みなさんに市議会の活動を知っていただこう」というものです。

以上の予算、私個人の意見としては、①②は新しく予算をつける必要ないのではないか、と考えます。反対する一番の理由として、各議員年間600万円支給される【政務調査費】があるからです。

この政務調査費、「使いづらい」という声が議員さんの中で多々あがっています。「政務調査活動」と「政治活動」をきっぱり区別し、後者、政治活動には使用してはならない、という指針があります。今回の議会費予算要求で、最優先で議論されるべきは、まず「政務調査費の使い方」についてであると私は考えます。そして、「議会報告会」等にかかる費用は、政務調査費で支払われるべきではないでしょうか。それが、政務調査費の存在する目的趣旨にぴったり合致します。事務所費や人件費で月50万円の政務調査費のほとんどを使うことが、そもそも政務調査費の目的に合致しているのでしょうか。
従来の在り方を考え直す、良い機会だと思います。

以下、引用が長くなりますが、政務調査費に関連する法律・条例をご紹介します。

【地方自治法】第百条  
○14  普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務調査費を交付することができる。この場合において、当該政務調査費の交付の対象、額及び交付の方法は、条例で定めなければならない。
○15  前項の政務調査費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務調査費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする。


上述、【名古屋市議会基本条例】平成22年3月19日
(政務調査費に関する基本的な考え方)
第17条 政務調査費については、使途の透明性を確保するために、領収書等の証拠書類を公開するとともに、政務調査費による活動成果を市民へ報告するよう努める。
2 政務調査費に関しては、別に条例で定める。この条例を制定し、又は改廃するときは、議会基本条例の趣旨を踏まえ、これを提出する。


名古屋市会政務調査費の使途基準及び収支報告書等の閲覧に関する規程
平成13年3月22日
(使途基準)
第2条 条例第4条に規定する政務調査費の使途基準は、別表に掲げる項目ごとに概ね右欄に掲げるとおりとする。

(別表)
調査費
本市の事務及び地方行財政に関する調査研究活動並びに調査委託に要する経費
(調査委託費、交通費、宿泊費等)

研修費
調査研究活動のために行う研修会・講演会の実施に必要な経費並びに他団体が開催する研修会・講演会等への所属議員及び会派の雇用する職員の参加に要する経費(会場費・機材借り上げ費、講師謝金、会費、交通費、宿泊費等)

会議費
調査研究活動のために行う各種会議に要する経費
(会場費・機材借り上げ費、資料印刷費等)

資料作成費
調査研究活動のために必要な資料の作成に要する経費
(印刷・製本代、原稿料等)

資料購入費
調査研究活動のために必要な図書・資料等の購入に要する経費
(書籍購入代、新聞雑誌購読料等)

広報費
調査研究活動、議会活動及び市政に関する政策等の広報活動に要する経費
(広報紙・報告書等印刷費、会場費、送料、交通費等)


事務費
調査研究活動に係る事務遂行に必要な経費
(事務用品・備品購入費、通信費等)

人件費
調査研究活動を補助する職員(臨時職員を含む。)を雇用する経費
(給料、手当、社会保険料、賃金等)

注 ( )内は例示


今回、①議会報告会、②市会だより月例化は、上記下線部「広報費」にあたります。したがって、政務調査費から払えばよいと考えます。

①に関して、これまでも各会派・個人で政務調査費を使って、市政報告会が行われてきました。これを、今回は「個人・会派」でなく、「議会全体」で行うため、「政務調査費は、『会派又は議員に対し』交付されているものであるから、別途予算要求する」という趣旨なのでしょうか。
政務調査費の「個人もしくは会派支給」は、便宜上そうなっているだけに過ぎないと考えます。(そもそも、地方議会に『会派』が必要であるか、議会改革の上で議論すべきものです。憲法93条1項にありますように、地方議会の性格は、『議事(=会合して相談すること)機関』であるからです。)ので、個人・会派で開こうが、議会全体で開こうが、費用を按分すればいいのであって、やはり政務調査費から支出すればいいのではないかと思います。(先日、新聞で政務調査費をいくら使用しいくら余らせたか、%が出されました。「余った分は市に返す」という考え方は私も賛同します。が、高い透明性を持って、市政を良くするために効果的に政務調査費が全額使用されたのなら、市民の皆さんは納得されるのではないでしょうか。)

また、それぞれ異なる会派が「議会報告会」として、全体で決議された結果を一緒に報告すると、少数会派の方の意見が反映されにくくなります。となりますと、議会全体報告会と会派または個人報告会で、どちらがより行うメリットが高いか比較すると、私は後者を選びます。政治で議論されるものは、切り口によって、「正義」が変化するものです。それを多数決によって決まった、ある一面的な切り口のものの結果を報告する。それよりは、自分が投票した政党・議員が何を考え、どう行動したか、じっくり聞きたいというのが、市民感情ではないでしょうか。様々な思想・背景を持つ人間集団の代表である、いち議員の存在理由からすると、個々人で報告会を開くほうが、効果的であると考えます。

話は脱線しますが、ひとつ提案したいことがあります。

議会全体で報告会を行うよりも、超党派で行うのなら、その区のテーマや争点になっている話題を、各区のHPでひとつ公募し、公開討論会を行ったらどうでしょうか。公募で市民の方や有識者、行政の方をお招きし、その中に議員も入り、賛成派・反対派に分かれ、討論会を行う。テーマ決定から、討論会まで、約一カ月の準備期間を設ける。その間、現場を歩き、人々の話を聴き、超党派で理論武装に向けて何度も議論を重ね、討論会に挑む。
そして、裁判員制度のように、無作為抽出で選ばれた市民のみなさんに、賛成派か反対派かどちらの意見がより説得的であったか、審議していただく。その結果によって、何かができるというわけではないですが、①市民の声を集約する場として、②ひとつの議会アピールのイベントとして、③議員の政務調査費を使い市政調査した結果を報告する場として、④かつて、祭り=政であったように、市民に身近でわかりやすい開かれた政治参画のイベントとして、いろいろ効用があるのではないかと考えます。

そのように考えると、単に「議会報告会」と一定に条例化で定めてしまうよりは、各区の議員さんたちで様々なアイデアを持ち寄り、特色ある「報告会」の区間競争を起こすのも面白いですね。そもそも、「議会が何をやっているのかわからない」「議会の広報が足りない」ということで、今回の予算要求が行われたのなら、従来にはない発想で、自分達のアピールの場を作り、マスコミのみなさんに報道していただく。新しいもの、市民のみなさんの興味・関心を引くようなものなら、マスコミのみなさんは取材・報道してくださいますから。それなら、「議会ダイジェスト」のようなものをわざわざ税金をかけてまで作らなくても、番組制作のプロが自発的に作ってくださるのなら、こんなありがたいことはないですね。

逸れました。

②の市会だよりの月例化について。

上のような生き生きとした市政報告や公開討論会を行う前提で、その告知などに市会だよりが使えるようであれば、月例化するのも良いなぁと思います。(そうでないのなら、そもそも月例化する必要があるのか、よくよく審議する必要があります。)
これまで、「後援会の方にしか市政報告会ができなかった」というのも、各議員で配れるビラには限りがあり、個々人で、区全体に全戸配布するには、あまりに費用が掛かってしまいます。それなら、市会だよりに告知を載せ、全区のみなさんの目に触れる機会ができたら、こんなに素晴らしいことはないと思います。

「あ!北区はこんなことをやっている」
「港区の〇〇議員、この日にこんなことやるつもりなら、見に行こうか」

なんて、区をまたがって、市民のみなさんと議員さんが交流できるといい。

となると、個々人で告知のために必要だった経費を、市会だよりの月例化による告知できるので、政務調査費で払えばいいのではないかと思います。

市会だよりの月例化にかかる費用:2739万9千円

この予算を議員75人全員で割ると、2739万9千円÷75=36万5320円

これを12か月で割ると36万5320円÷12=3万443円
(12か月で割る必要はないですけれど)
したがって、毎月3万円、政務調査費から、支払うことになります。

もし、個人でビラをデザインし、印刷し、配布するとなると、一回につき少なくとも約30万~80万円くらいかかりますので、それを思うと、「毎月・安くて・全戸配布」される市会だよりは、素晴らしくありがたい存在になります。

以上、だんだんよくわからないことを申し上げてすみませんでした…。
最近、市政について市役所内でいろいろ勉強しているのですが、「甘い!浅はか!」とよく怒られます。

前例踏襲よりは、新しいことを新しい視点で、よりお金がかからない方法で、柔軟にやっていきたいなぁと。議会改革、身近な議員。「先生」じゃなくて、市民のみなさんの代表者であり続けるために。

以上、結論ですが、

①議会全体で行う議会報告会開催費:414万9千円
②市会だよりを毎月発行する費用(今は各定例会後に発行):2739万9千円
③名古屋市議会で何が行われているか伝える番組を制作し、区役所などで放送する費用:220万5千円

議会が予算を要求していることに関して、

政務調査費を使えばよいので、新たに税金をつける必要がないと考えます。


また、①②に関する要望としまして、

①議会全体の報告会を超党派でやるくらいなら、その区のテーマや争点になっている話題を、各区のHPでひとつ公募し、公開討論会を行ったらどうでしょうか。
(そして、市政報告会はこれまでどおり個々人で行う)

②活発な公開討論会を行う前提で、その告知などに市会だよりを使うなら月例化するのも良いと思います。




下の日記に、平成22年に「市会だより・議会報告会の予算要求」に関し委員会で議論された議事録を掲載しておきます。

お時間がある方・興味のある方、どうぞお読みくださいませ。
by yamadamana2011 | 2011-05-14 00:41 | 考える

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